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 1月に全摘不可避なのが分かっているのに、手術が3月下旬だったのは・・・


 3月24日に入院、26日に手術をしたのですが、術後の経過も良く、4月17日に退院しました。

 1月に癌の状態が分かり、全摘不可避と全摘手術が可能な病院に転院したのに関わらず、全摘手術が2ヶ月以上後の3月下旬なのかを不思議に思われた方もみえると思います。

 種を明かせば至極簡単な理由で・・・ 順番待ちだったからです。

 私の手術は、一言で膀胱全摘術と言っても、摘出する臓器は、膀胱だけでなく、前立腺、精嚢、左尿管、左腎臓と多岐にわたります。そして、膀胱摘出後も、ストーマではなく、回腸(小腸)を利用しての代用膀胱造設になります。

 手術に13時間くらいかかります(実際に手術室に入室したのが9:00で、手術室から出てきたのが23:10と約14時間かかっています)ので、手術には、主治医(執刀医)以外にも多くの医師(泌尿器科医、麻酔科医)、看護師を必要とします。

 病院には、手術患者(膀胱全摘、前立腺全摘など)だけなく、入院患者もいますし、外来患者も多くきますが、医師も看護師も限られています。医師達の身体に過度の負担がかからないように、大きな手術については、1週間に一人、若しくは二人までにしていると思います(手術時間が短い内視鏡手術や前立腺生検などは、1日に数件可能ですが・・・)

 私がするだろう、膀胱全摘術、代用膀胱造設術の症例数が多い所であることが、私が転院先を決めた理由なのですから、当然の事ながら同様な状態の患者が集中しているのが予測できますので、順番待ちは最初から分かっていました。

 最初の外来時に3月いっぱいまで埋まっていた(私と同様な大きな手術の順番待ちの人が10人以上いた)のが分かっていましたから、全摘手術をするまでに、これ以上癌が拡大しないように、癌の進行を抑えたり、癌を小さくしたりする経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-BT)や化学療法(抗癌剤治療)をかませていったわけです。

 手術前に、主治医の腕が良いので、技術的に可能だろうと、前立腺、精嚢を温存し、性的機能を残すことも考えたのですが・・・ 再発の可能性が高いとのことで、温存するのを断念しました。

 術後の病理検査の結果、前立腺にも(生検では見つからなかった)癌があったことが分かりましたので、温存して、前立腺を残さなくて正解でした。

 ただ、神経が残っていれば、勃起は可能になります。

 いろいろ検索して調べてみたのですが、これまで機能が回復するまでの期間が半年、1年、2年とか、大雑把なデータしかありませんでした。

 一体どれくらいで機能が回復するのかを知りたくなり、自分を実験台にして試してみようと思いました。主治医と相談した結果、温存した神経を冷却しながら手術をすると、回復が早いという実績があるとのことで、術式に神経冷却法を併用してもらいました。
更新日時:
2009年04月22日



 癌に罹患しても、諦めないで欲しい。


 私がサイトで癌闘病記を書き出したのも、当初はDPCに穴が感じられたからなのですが・・・

 あるメッセージを発信したかったのもあります。

 膀胱癌の場合は、50歳未満で罹患する例が少ないのですが、私のように罹患しないわけではありません。

 年齢が若いだけに細胞分裂のスピードも速く、癌の進行も早いので、死に至るケースもあるのですが、今の医療、医学は進歩しています。的確な治療さえしていけば、癌と言えども延命することが可能になる場合があります。

 仮に癌に罹患して、告知されても、決して諦めないでもらいたい。

 気力を持って、病と向かい合ってもらいたい。 ・・・と
更新日時:
2009年04月22日



 医師や医療機関にもレベル差があります。


 人や物には優劣の差があるように、医師や医療機関にもレベル差があります。

 ちなみに私は、膀胱鏡検査、CT、MRI検査など、どこでも可能なのは、近くの病院で済ませましたが、治療行為になる経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-BT)からについては、膀胱全摘、代用膀胱造設術の症例数が中部地区1位、全国でも5指に入る実績がある病院(泌尿器科)に転院してからしています。

 何故なら、経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-BT) → 膀胱動注(断念) → 化学療法(GC) → 膀胱全摘、代用膀胱造設術 という流れは、一連の流れであり、一つなので、主治医(執刀医)が同じであるのがベストだからです。

 膀胱全摘、(腎臓摘出)、代用膀胱造設術というのは、泌尿器科ではこれ以上ない手術に属しますので、その症例数が多ければ、それだけ経験を積んだレベルが高い医師が在籍していることが予測できます(外科系の医師の腕や医療機関のレベルを見抜くのに、目安としやすいのが、難しい手術の症例数です)。

 今はネット全盛の時代ですし、検索で知りたいことを探すのも容易です。必ず、癌拠点病院などでセカンドオピニオンをされることをお勧めします。
更新日時:
2009年04月22日



 膀胱全摘術のための入院期間中のスケジュール



日付 概要 食事
3/24 14:00頃 入院 常食
3/25 8:00~ 2時間かけ2,000cc下剤服用
11:00頃 剃毛
14:00~ 点滴
  絶飲食
3/26 9:00~23:10 手術
膀胱、前立腺、精嚢、左尿管、左腎臓摘出
小腸を利用し、代用膀胱造設
勃起機能の早期回復のため、術式に神経冷却法を併用
(左側の神経は癌に侵されていたため切除、温存は右側のみ)
術後 ICUへ
3/27   9:00頃 ICUから泌尿器科病棟(リカバリ室)へ移動
10:00頃から 体位変換可
3/28 酸素吸入停止
左腹部ドレーン管抜管
9:00頃より歩行開始
10:00頃 リカバリ室から一般病室へ歩いて移動
3/29    
3/30 腹部X線検査
胃管カテーテル抜管
  飲水可
3/31     流動食
4/1 右腹部ドレーン管抜管   三分粥
4/2 CV(中心静脈)カテーテル抜管 術後より2日未明まで39度前後の発熱あり 五分粥
4/3   (医師が回診時に)膀胱洗浄 七分粥
4/4   (医師が回診時に)膀胱洗浄 全粥
4/5   (医師が回診時に)膀胱洗浄
4/6 採血検査
VCG、UCG検査
(医師が回診時に)膀胱洗浄
4/7 抵抗があり、PTCD抜けず (医師が回診時に)膀胱洗浄
4/8 抵抗があり、PTCD抜けず (医師が回診時に)膀胱洗浄
4/9 採血検査
PTCD(経皮経肝胆管ドレナージ)抜管
(医師が回診時に)膀胱洗浄
4/10 CT検査(上下腹部) (患者自身で)膀胱洗浄
4/11   (患者自身で)膀胱洗浄
4/12   (患者自身で)膀胱洗浄 (夕食から)
常食
4/13 VCG、UCG検査
バルーン(膀胱留置カテーテル)抜管
(患者自身で)膀胱洗浄
4/14    
4/15   (ファイコンを使い患者自身で)膀胱洗浄
23:00頃 勃起機能回復の実験
4/16 UMF、残エコー検査 (ファイコンを使い患者自身で)膀胱洗浄
4/17 昼頃 退院

 食事については、うまいとかまずいとか、好き嫌いではなく、自分の身体に栄養分を送るために、全て完食しました。手術後2日目から歩き出したのですが、動いていたのと食事をきっちり摂っていたので回復も早かったと思います。

更新日時:
2009年04月22日



 抗癌剤のジェムザール、シスプラチンが予想以上に効いていました。


 私は、経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-BT)、膀胱動注(断念)、化学療法(GC)と、膀胱全摘術をする前に癌に対するいろいろな治療を試みてきました。

 癌細胞には、親玉となる癌幹細胞と癌幹細胞から分裂した癌細胞があります。幹細胞は、自分にとって敵となる存在の物質を吐き出す性質を持っていますが、癌幹細胞も同様なので、抗癌剤では癌幹細胞を叩きにくい点があります。

 ですが、細胞分裂で増殖した癌細胞を叩くことは抗癌剤でも可能ですので、手術までに、癌がこれ以上浸潤しないよう、また、進行しないように、膀胱動注が出来ませんでしたし、膀胱全摘術までには、まだかなり日数がありましたので、癌の進行を抑える程度のつもりで、膀胱動注の代替治療として化学療法(GC)を1クールかましてみました。

 癌の進行を抑えてくれさえすれば良かったので、当時は、化学療法(GC)の結果が、どういう結果になろうと、さして興味もなく、全摘不可避も変わりませんでした。実際のところ、化学療法(GC)が済み、自分の体力、免疫力が回復した後、予定通り全摘術をしています。

 何故なら、経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-BT) → 膀胱動注(断念) → 化学療法(GC) → 膀胱全摘術 という流れは、これで駄目ならこれ、また、これでも駄目ならこれという流れではなく、最初から膀胱全摘ありきで癌に侵された部分を取りきる。そのために少しでも癌を小さくしておくという流れにしてあったからです。

 治療前には、かなりの出血量があったのが、経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-BT)後、納まり、そして、膀胱動注では、患部へ向かっている動脈が見つからず断念したということがありました。もしかしたら、兵糧攻め状態になっているのではないかな?と思ったのですが、そこに化学療法(GC)をかましました。

 臓器を摘出して分かったのですが、経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-BT)で確認していた膀胱内壁部分の癌が、(癌幹細胞だってあるのに・・・)目視確認できない程、なくなっていたとのことでした(癌幹細胞や癌細胞が兵糧攻めで弱っている所に、ジェムザールやシスプラチンの抗癌剤が攻めてきたので、癌幹細胞も耐え切れなく、負けたかな?という感じですね)。

 抗癌剤は、人によって、また、癌の種類によって、効く効かないがありますが、GC(ジェムザール・シスプラチン)は元々膀胱癌に一番効きやすいと言われています。

 私は、経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-BT)以降、全摘術までに、残っていた癌に対して施した治療は、化学療法(GC)を1クールしかしていません。人によって効果の度合いは様々だと思いますが、少なくとも私には、化学療法(GC)によって確実に効果があったことを、摘出した臓器が証明してくれました。

 そして、摘出して、内壁部分の癌は減っていたのが分かったのですが、主治医が臓器に触った時に、膀胱筋層に固い部分があったことを術後聞きました。

 摘出臓器の病理検査の結果、固くなっていた部分の中にも癌が潜んでいたとのことです。化学療法(GC)の結果も良かったのですが、化学療法にも限界があります。当初の予定通り膀胱全摘して正解でした。
更新日時:
2009年04月24日



 膀胱以外に、前立腺にも癌がありました。


 今回の膀胱全摘術では、膀胱癌が左尿管の出口あたりに出来ていたために、尿管にも浸潤し、排路が詰まった形になり被害を受け、機能低下した左腎臓。膀胱に癌が出来たことで、仮に残しても再発の可能性が高い前立腺(前立腺とワンセットの精嚢、精管も)。と、膀胱以外にもいろいろな部分(臓器)を摘出しました。

 腎臓については、摘出後の病理検査でも癌は無かったのですが、ぺちゃんこで機能不全直前の状態でしたし、何より尿管がやられていますので、ワンセットで摘出正解だと思います。

 ただ、私は、性教育のすすめ精液の基礎知識で精液について説明しているように、精嚢が無くなれば、精嚢分泌液が分泌されなくなりますし、前立腺がなくなれば、前立腺分泌液が分泌されなくなり、精管もなくなりますので、当然の事ながら、射精も出来なくなるという、性的機能のメカニズムについては知っています。

 膀胱癌による膀胱全摘後の性的機能回復にどれくらい日数を要するのか、興味がありましたし、前立腺生検で前立腺に癌は見つかりませんでした。主治医(執刀医)の腕が良いのは分かっていましたので、試しに温存手術が可能なのか聞いてみました。

 イタリアの医療チームでは、やっているそうですが、何しろ、癌の再発の可能性が高いので勧められないとのことで、精嚢、前立腺などの温存を諦め、勃起機能の神経温存だけにしました。

 前立腺などについては、そういう経緯があったのですが、摘出した臓器の病理検査の結果・・・ 前立腺にも、どちらかと言うとおとなしい部類なのですが、癌がいました。

 ちなみに、前立腺生検は、針のような物で細胞片を採取し、その中から癌細胞を探しますが、うまくヒットしないと見つかりません。癌の位置をちょうど避けていたら、いくらPSAの数値が高くても見つからない場合があります。

 前立腺を残していれば、いずれ癌も分かり、それなりの治療をしなければならなかったので、残さなくて摘出して正解でした。

 このように、膀胱、前立腺、尿管と癌があるには、あったのですが、摘出してしまいましたし、リンパへの転移も無かったので、追加の化学療法をしなくても済みました。

 もし、追加の化学療法をする必要がある場合には、術前のような1クールではなく、術後4週後(臓器が確実に安定する時期)から、2クールすることになっていましたので、今回のように術後3週間で退院など、当然出来ていません。
更新日時:
2009年04月24日



 手術は医師がするが、術後は、患者自身が持っている自然治癒力で治してゆくもの。


 このように、癌に侵されていた臓器を取り切った後、これまでの膀胱の代わりの役目を果たす入れ物として、回腸(小腸)を利用して造った代用膀胱の製作にかかります。

 代用膀胱造設術は、本人の臓器(小腸)の一部を使い、本人の他の臓器(膀胱)の代わりにするので、他人の臓器を使って移植する場合と違い、拒否反応がありません。ただ、代用膀胱と言っても元々は小腸なので、腸液の分泌があり、腸液を排尿でうまく排出できなければ、詰りの原因になる場合もあります。腸液の分泌が減り、膀胱として安定するまでには、どうしても時間を要します。

 臓器摘出術や代用膀胱造設術は、医師でしか出来ませんので、医師の領域ですが、切った部分や接合した部分を治すのは、患者自身が持っている自然治癒力によって治しますので、患者の領域になります。

 患者自身が、安静にすべき時に安静にしないで、また、動くべき時に動かないでいれば、当然治りが遅くなります。術後の患者のリハビリに対する姿勢の違いによって身体の回復の度合いが変わってきますので、代用膀胱が安定するまでに要する期間も人によって差がでてきます。

 私の手術では、膀胱摘出、代用膀胱造設部分の下腹部と腎臓摘出部分の左腹部に10cmくらいの手術痕が2箇所あります。ベッドから自力で起き上がるためには、どうしても腹筋、背筋を使うので、傷口に響きます。

 そして、代用膀胱製作のために、回腸(小腸)を使い排便ルートの消化器系もいじっているため、腸の動きが鈍くなっています。

 歩くことによって、腸の動きや体内での代謝も良くなりますが、同時に、腹筋、背筋を使うと2箇所の手術痕に響くので相当痛かったのですが、何より腸閉塞の予防のために、術後2日目から何とか自力で起き上がり歩き始めました。

 歩き出してみたら、腎臓摘出をした左腹部の手術痕の部分に微妙なズレ(違和感)を感じましたので、起き上がったついでに、ズレ(違和感)が無くなるように身体をねじって伸ばし微調整をしておきました(術後2日目で、まだ完全に癒合していなかったので、うまくいったと思いますw)。

 歩き出した当初は、短い距離を歩くのですら何らかの支えを使いながらでないと歩けない程大変でしたが、歩いている内に徐々に歩く速さも速くなっていきましたし、ベッドからの起き上がりも楽になっていきました。

 そして、これだけの手術をしたので、体内や皮膚の縫合箇所ではいろいろな動きをしています。26日の手術以降、4月2日までの約1週間は、39度前後の高熱が出ていました。熱が上がるのは当たり前のことですので、下がりきるまで解熱剤を使いました(熱が上がりきった頃に解熱剤を使って下げていましたので、37度~39度で乱高下が約1週間続いていた形になります)。

 そして、腸閉塞になる可能性と、発熱とでは別問題です。

 発熱があるからと、歩かないで腸の運動をさせなければ、腸閉塞になってしまう場合があります。腸閉塞になってしまってからでは遅いので、可能な限り歩いて腸が動くようにしました(昔から扁桃炎で高熱を出していたため、発熱には強い身体になってしまい、仮に40度の熱でも普通に歩くことができました)。

 また、大きな手術の場合には、いくら、医師が完璧な手術をしてくれても、その大きな手術に対して、患者の気力、体力、生命力などが持ち堪えれなければ、術後に合併症を起こしてしまう場合もありますし、最悪、命に関わる場合もあります。

 そうならないように、発熱時にも歩いて身体を動かし、31日から始まった食事も残さず食べて、免疫力、治癒力が上がるように身体をつくることを心掛け、合併症などを起こさないように、その時その時で可能なことをしました。
更新日時:
2009年04月26日



 バルーン(膀胱留置カテーテル)抜管後の排尿状況


 4月13日にバルーンを抜いたので、それ以降は腹圧による排尿になりました。

 13日は、まだ、バルーンが入っていた際の痛みが残っていたのと、尿道の感覚も戻っていなかったので、通常時でも漏れがあったのですが、翌日の14日からは、バルーンでの痛みも取れだし、徐々に尿道の感覚が戻ってきましたので、通常時の漏れはなくなっていきました。

 ただし、14日の20時から翌15日の2時までのように、6時間も熟睡して無意識状態になってしまうと、コントロール出来ませんので、オーバーフロー分が漏れてしまいます。

 17日に退院していますので、16日までの3日間のデータですが、どういう状況だったのかを紹介しておきます。

   4月14日 4月15日 4月16日
時間 排便 時間 排便 時間 排便
0時                  
1時 1:00 200         1:40 250  
2時 2:00 150   2:00 200   2:30 150  
3時 3:10 160         3:40 100  
4時 4:20 100   4:40 100        
5時 5:30 100         5:00
5:30
100
50
便意
6時       6:20 200   6:40 100
7時 7:50 160 便 7:20 100        
8時 8:50 100 下痢便 8:20 50 便意
8:20
8:50
110
50
便
下痢便
9時       9:40 100      
10時 10:40 100   10:20 50 10:20 190  
11時                  
12時 12:30 200   12:00
12:50
120
100

便
12:30 100  
13時 13:50 160              
14時 14:50 100   14:00
14:40
190
190
  14:30 170  
15時             15:50 200  
16時 16:10 200   16:20 260 便      
17時 17:20 150         17:10 320  
18時 18:40 200   18:00 300   18:00
18:40
260
100
 
19時       19:10 250        
20時 20:00 130   20:10 250 便 20:00 200  
21時       21:00 150   21:00 100  
22時       22:30 300 便 22:00 130  
23時       23:30 150   23:10
23:55
200
100
 
  15回 2,210 2回 18回 3,060 4回 20回 2,980 2回

 バルーン抜管後3日目(4月15日)に、300ml、4日目(4月16日)に320mlと、通常の膀胱の容量と大差ない蓄尿が出来ています。

 代用膀胱で分泌される腸液によって詰まらないようにするため、水分を多めに摂取していますので、排尿回数が多くなっていますが、バルーン抜管後3日目(4月15日)に、300ml、4日目(4月16日)に320mlと、代用膀胱でも通常の膀胱と大差ない排尿量の時があります。

 容量として、300ml前後まで可能になりましたし、代用膀胱は、溜めすぎると伸びて大きくなってしまいますので、これ以上大きくならないように、排尿時間を考え、溜めすぎないように気をつけなければいけません。

 まだ、術後で腸の動きが安定していないため、便意を感じてトイレに行っても便が出ない(少量ですが尿は出ます)場合が多く、どちらかと言うと便秘ぎみになっています。

 便通が良くなるように歩行や身体を動かすようにしているのですが、それでも便秘が改善されない場合には、強制的に排便するために下剤を使用していますので、排便回数も増えています。
更新日時:
2009年05月11日



 ファイコン(短期的使用腎瘻用カテーテル)を使って自己膀洗


 バルーンが入っている状態では、尿が管を通って垂れ流し状態になっていますから、代用膀胱(腸)で分泌される腸液が溜まって詰まる場合もあります。

 術後の絶飲食が解除され、自身で食事を摂取しだすと、代用膀胱内で腸液の分泌が多くなりますので、排路が腸液で詰まらないように、定期的に膀胱洗浄する必要があります。

 同じ膀胱洗浄するにしても、バルーン留置の際は、バルーンの管が入っているので、それを使って洗浄すればいいのですが、バルーンの管を抜いた後は、その都度洗浄のために自分で尿道から代用膀胱まで届くように(男性なら20cm~25cm)管を入れなければならなくなります。

 ファイコン(短期的使用腎瘻用カテーテル)を尿道に挿入する際に、表面麻酔剤のキシロカインゼリーを塗って挿入しますので痛みは殆どありませんし、挿入に慣れてしまえば、さほど時間はかかりません(ちなみに、私は20cmを入れるのに5秒くらいです)。

 バルーン抜管後は、腹圧をかけ、尿を腸液と一緒に一気に排尿するように心掛けましたので、ファイコンを使って膀胱洗浄した際には、細かい分泌物(腸液)しか目に付かず、詰まる元となるような大きな分泌物(腸液)は見受けられませんでした。

 (バルーン抜管後は、全尿蓄尿していたので排尿した尿の状態が分かるのですが)蓄尿した瓶の中には、大きな分泌物もかなり入っていましたから、排尿時にうまく腸液と一緒に排尿出来ていたと思います。

 私は、膀胱洗浄の必要性を認識していますが、元々、いつまでも膀胱洗浄するつもりはありませんでした。膀胱洗浄に頼らないでも普通に日常生活が送れるように、分泌された腸液を尿と一緒に排出できる排尿方法をバルーン抜管後から心掛けました。

 入院中にした2回のファイコンでの膀胱洗浄によって、排尿がうまくいっていることが確認できましたので、入院時は、ほぼ毎日膀胱洗浄をしていましたが、退院後は、膀胱洗浄の回数を減らしても問題ないと思いました。


 この項目は入院時の話ですが、現在は5月16日で退院してから約1ヶ月経過しています。退院後の膀胱洗浄した日が分かっていますので、ついでに書いておきます。膀胱洗浄した日は、4月17日、4月26日の2日間で、それ以降していません。ですので、ファイコンでの自己膀洗は退院後9日目で止めています。

 自己膀洗は、万が一詰まった場合に、自分で対処できるように覚えていますし、4回やっていますので、万が一の場合には、いつでも対処可能になっています。排尿の調子を見ながら必要になればしますが、今の所は大丈夫そうです。
更新日時:
2009年05月16日



 統合医療の考え方で、漢方(中国医学)を併用していました。


 ちなみに、統合医療とは、通常医療と代替医療(補完代替医療)を統合した医療です。

 私は、昔から風邪などで喉をやられると、扁桃炎を起こし高熱を出していました。30歳の頃にあまりに高熱が続き、しんどくなったので、手術をして扁桃腺を切ったのですが、相変わらず喉が弱いのは変わっていません。

 今でも、風邪を引きそうになり、喉が腫れ、やばいかな?と感じたら、早めに自分で患部にヨードグリセリンを塗ったり、ニンニクチャーハン(普通のチャーハンにスライスして炒めたニンニクを混ぜたチャーハン)を食べたりして、高熱を誘発しないようにしています。

 今回、自分の癌治療のため、何度も入退院を繰り返しましたが、私が入院した病棟には、手術を受け術後の方々、化学療法をされている方々、動注をされている方々、これから手術などの治療を受ける方々など・・・

 人それぞれですが、私のように癌治療で入院されている方々が入院患者の大多数を占めていました。

 それらの人の中には、気力、体力が落ちている方もみえますが、もし、そういう方が、風邪でもひかれることになると、より一層体力が落ち、場合によっては、生命に関わる事態になる場合もあります。

 自分自身のためだけでなく、他に入院されている方々に迷惑をかけないためにも、全摘手術をし、その後、無事退院するまでの期間には、絶対に風邪をひくわけにはいきません。ただ、私は、癌が分かる前から、ある医院で、風邪を引かない身体にするため、ある漢方薬を処方してもらっていましたので、癌が分かってからも、その漢方薬を飲んでいました。

 その医院が遠くなので、なかなか診察に行けなかったのですが・・・ 私の知人からの連絡で、その医師は、私が癌に罹患して膀胱全摘が不可避な状態であるのを知ることとなりました。

 私の容態を知った医師は、私が癌に負けない身体になるように、また、化学療法や手術などを乗り越えられるようにと、身体の抵抗力を高めることが出来る漢方薬に処方を変更してくれました。

 「この薬(漢方薬)自体が癌を叩くわけではないけれど、癌に負けない身体を作るために、薬を代えたから、これからはこちらを毎日飲むように。前回処方した薬の薬効も含まれているから大丈夫だよ。」とのことでしたので、処方変更されてから、膀胱全摘され無事退院するまで、全摘手術で絶飲食になっていた時以外は、その漢方薬を服用していました。

 結果、私の治療期間中にインフルエンザが流行っていたにも関わらず、風邪を引くことをしませんでした。


 そして、服用していた漢方薬の本来の薬効は、身体の抵抗力を強くすることです。

 なので・・・

 化学療法での副作用が、思いの他、軽かった。

 1クールしか化学療法をしていないのに、抗癌剤が予想以上に効いていた。

 術後の経過も良く、身体がかなり早く回復している。 などの現象が起きているような気がします。


 何故、そう思えるのかと言うと・・・

 なにより、病に罹っているのは患者の身体です。

 病に打ち勝つには、気力も必要ですが、病に対抗できるだけの抵抗力(免疫力)も必要です。

 漢方薬(生薬)によって、その患者の身体の抵抗力(免疫力)を高めて病に打ち勝とうとさせているのですから、人間が持っている身体のメカニズムから考えても理にかなっていると思えるからです。

 「漢方薬自体が癌を叩くわけではないが、癌治療に耐えうる身体を作り上げるのには有効である。」と、今回の一連の癌治療をしてみて感じました。漢方が、文字通り補完してくれた感じです。


 ただ・・・

 補完代替医療については、癌患者や癌患者の家族の心理を利用して金儲けに繋げようとする輩も多く、「おいおい、ここ大丈夫か?」と思えるようなサイトをネット上でもよく見かけました。

 騙して金儲けをしようとする輩が実際に存在していますので、中には、過信や誤信したりして癌罹患者が手術のタイミングを失することもありえます。

 私は、これまで自分がかかっている医療機関の固有名詞を書くのを控えてきましたが、事、補完代替医療については診察、処方を受けている医療機関を書いておきます。

 私は、愛知県在住ですので、手術などの治療も同じ愛知県内で居住地の近くにある癌拠点病院で受けているのですが、事、漢方に関しては、離れていますが、山梨県にある 中田医院 中国医学研究所 で診察、処方を受けています。

 ちなみに、中田医師は内科医であり漢方医でもあります。別の表現をすると、日本の医師免許と中国の医師免許の両方の免許を持っている医師です。参考になれば幸いに思います。
更新日時:
2009年05月17日


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