まさかりの部屋
コラム まさかりの癌闘病記 いじめ問題 雑記帳 フォトアルバム
政治について 選挙に関して 教育などに関して 東日本大震災
事件記事に触れて、ふと、思うこと・・・ 児童虐待、親子関係などに関して 飲酒運転問題などに関して ライブドア事件など

東日本大震災

福島第一原発事故


福島第1原発で爆発

 2011年3月11日、福島第1原発は、地震の揺れを検知してすべて停止。1〜3号機の緊急炉心冷却装置(ECCS)稼働用の非常電源が故障。政府は原子力災害対策特措法に基づき、原子力緊急事態を宣言。

 3月12日、福島第1原発1号機で水素爆発。

 3月14日、福島第1原発3号機で水素爆発。

 3月15日、福島第1原発2号機で爆発音。4号機で爆発、火災発生(自然鎮火)した。

原子炉 事象 摘要
1号機 水素爆発 福島第1原発 水素爆発の仕組みは… 福島第一1号機、核燃料の7割破損…東電試算
2号機 爆発 爆発音の2号機、何が起きた?…専門家の見方 福島2号機 「冷却」に欠陥、致命傷 安全3原則、破綻
3号機 水素爆発 福島第1原発、3号機も爆発=原子炉は健全 【画像】爆発する福島第1原発3号機
4号機 爆発・火災 福島第一4号機で火災、爆発音も…屋根には損傷 外壁に8m四方の穴が2ヶ所
リンク:毎日新聞|読売新聞|産経新聞|時事通信

 
更新日時: 2011年03月16日




炉心溶融(メルトダウン)の可能性

 炉心溶融(メルトダウン)が進行すると、溶けた核燃料が、圧力容器の底に溜まり、その熱によって圧力容器の底の材料を溶かしてしまい、格納容器内に溶融した核燃料が落ち、その落ちた核燃料が格納容器内の水と反応して水蒸気爆発を起こしてしまう可能性があります。

 メルトダウンした場合は、原子炉圧力容器の底が抜けた状態になっています。その状態で格納容器の中で水蒸気爆発しますので、最悪の場合は、爆発の威力で原子炉圧力容器、格納容器などが破損され、大量の放射性物質が周囲に拡散してしまいます。

 なので、あらゆる手を尽くして、炉心溶融(メルトダウン)の進行を抑えることが必要であり、最も重要なことになります。

 今回の原発事故では、1号機と3号機が水素爆発を起こして建屋の上部を壊しました。4号機の原子炉には検査のために核燃料が入っていなかったのですが、爆発して建屋が損壊しました。保管プール移動してあった使用済みでない核燃料は、使用済みとは比較にならないほど元気だろうことが推測できますので、たぶん4号機も水素爆発によるものだと思います。

 建屋は水素爆発であの状態になったのですが、建屋内部にある格納容器の構造は大きく違います。メディアの報道を聞いていると、格納容器の認識が違っているような感じを受けましたので、格納容器の構造について、少し書いておきます。

 ただし、私自身は原発の設計にも建屋建築にも関わったことはありません。私のサイトの別のコンテンツ「建築の豆知識」を読まれたことがある方ならご存知だと思いますが、私は都市計画や大規模開発の企画・構成などの仕事をしていますので大手ゼネコンとは付き合いがあります。

 私がしていることは、グランドデザインや行政などとの調整が主なのですが、大規模建築物をプランする都合上、建築物の耐震構造について話すことがあります。たまたま、雑談の中で原発の構造の話しになった時がありましたので記憶に残っていたのですが、聞いた時は、その構造のすごさに、さすがに原発だなと驚いたくらいでした。

 原発については細かい施工方法を書けないので、ざっくりとした書き方になりますが・・・

 格納容器は、フラスコのようになっています。その外側のSRC(鉄骨鉄筋コンクリート)は格納容器を守るように出来ていますが、均等な厚みで作ると円柱状になりませんので、どうしても厚い部分と薄い部分が出来ます。SRCの部分を含めると、壁厚が薄い所で2mくらい、厚い所で4m以上になってしまいます。

 また、その部分は、内面になる鋼鉄の格納容器の部分を省いて、その外側に、鋼板(10cm前後)・鉄骨鉄筋コンクリート(80cm以上)・鋼板(50cm前後)・鉄骨鉄筋コンクリート(80cm以上)という具合に、鋼板とSRC(鉄骨鉄筋コンクリート)をサンドイッチ状にして作ってありますので、簡単には壊れません。保管プールの床や壁にしても、プールと言えども核燃料を入れる場所になりますし、建屋の上部にありながら水が1400トンくらい入るプールですから、同様に頑丈な作りになっています。

 ちなみに、例えば、鋼板の厚みが50cm(500mm)と言うのは、20mmの厚みの鋼材なら25枚、又は、25mmの厚みの鋼材なら20枚重ねて、50cm(500mm)にしてあるような状態です。ステンレス、鉛、鉄など、いろいろな材質の材料を組み合わせ、内部の格納容器を守るように、放射線を通過させないように、耐震強度があるように、計算して厚みが決めてあります。

 このように、格納容器は、外部のSRCの部分も含めると、壁面(底面)が約2m〜4mの厚みになり、中身が鋼鉄、鉄骨、鉄筋、コンクリートで出来ている状態です。通常の建物からでは、想像がつかない程頑丈な構造になっていますから、ある程度の衝撃には耐えてくれるようになっています。

 ただ、福島第1原発は、1号機が40年前と古いので、新耐震ではなく、以前の耐震基準で出来ています。ここまで頑丈でないかもしれませんが、物は原子炉を守る格納容器です。万が一にも問題があっては困りますので、当時の技術を結集して出来ていると思います。

 壊そうと思っても、どうやって壊せば良いのか悩むような代物ですから、もし、これが壊れるような状況でしたら、中にある圧力容器も原子炉も無傷ではいられません。結果、相当量の放射性物質が拡散されますので、現状のような放射線量では済んでいません。

 それに比べて、格納容器の上部にある建屋部分は、ただの箱ですから、そこまで頑丈には出来ていません。言い方を変えると、(地震や津波の影響でも原子炉建屋はそのままの状態を保っていたように、通常の建物よりは、はるかに頑丈ですが)建屋は、格納容器や保管プールの底床や壁に比べて弱くなっています。水素は軽いので建屋上部に溜まりますし、爆発すると、その爆心に近い部分が壊れやすいですし、どうしても、弱い部分が大きく損傷しますので、今回の様に建屋上部の弱い部分が破損します。

 向かって右から1号機、2号機、3号機、4号機の原子炉順です。

 見て分かるように同じ水素爆発した1号機と3号機とでは、建屋の構造が違っていますし、損傷の仕方も違いますが、外部の損傷が少ない部分は、1、3、4号機共に同じような高さになっています。

 1号機の場合は、保管プール上の天井が残っているので、他より少し高くなりますが、だいたい損傷が少ない部分のあたりから下が格納容器の位置になります。

 水素爆発では、爆発による力が弱い部分に抜けていますので、建屋の上部がこれだけ損壊したのですが、格納容器の構造は建屋とは違いますから、現時点では、まだ健全な状態だと思います。


 ですが・・・ 格納容器内で大規模な水蒸気爆発が起きた場合は、原子炉、原子炉圧力容器、格納容器がどうなるか見当もつきません。もし最後の砦の格納容器が破損に至らなくても亀裂が入っただけでも、隙間が出来てしまいます。隙間があると、そこから拡散してしまいますので、放射性物質の大量拡散を抑えれなくなります。

 制御棒が差し込まれ停止していますので、臨界の可能性は無いと思いますが、停止して間もない時期に電源を喪失し冷却が出来なかったため、燃料集合体が露出し高熱を維持しているので、メルトダウンの可能性はあります。可能性がある以上は、その可能性を否定しなければいけませんから、最悪の事態を想定して、手を打っていかなければなりません。放射性物質の大量拡散につながる可能性があるメルトダウンの進行は、何としてしてでも食い止めなければいけません。

 津波の影響で非常用ディーゼル発電機が水をかぶったことで電源喪失に陥り、原子炉の冷却が出来なくなり、核燃料の余熱で中の水が急速に蒸発し、内部圧力が上がってしまいました。電源車の動力で水を入れようにも内部の圧力が高すぎて注入出来なくなったので、弁を開放して、内圧を下げ、水の注入を可能にしたのは、なにより、核燃料の冷却のため、メルトダウンの進行を抑えるための行為ですから、結果的に水素爆発が起きてしまいましたが、弁開放はやむを得ない状況でした。

 その後もなんとか海水を入れて原子炉内の燃料の冷却を続けていますが、1号機〜3号機の原子炉では、核燃料が露出した状態で最低限の冷却を続けていますので、燃料が破損した炉心溶融になっていると推測できます。外部電源を繋いだとしても、地震や津波、水素爆発によって、原発は損傷を受けています。どの程度の機械(ポンプなど)、設備(水回り、空調、電気)が使えるかは不明ですので、状況は、かなり深刻です。

 福島第1原発の現状を考えると、メルトダウンによって多量の放射性物質の拡散を防ぐためには、原子炉内の核燃料を冷却しなければならない。原子炉内の圧力が上がり過ぎると思うように水が入れれず冷却できない。冷却するためには、原子炉内の圧力を下げる必要があるため、弁を開放してガスを放出するのは、止むを得ない状況です。

 弁を開放すれば、放射性物質の拡散はありますが・・・ それをしないで、もし原子炉圧力容器や格納容器が破損したら、比較にならない量の放射性物質拡散になってしまいます。

 3月23日に1号機の炉内温度が一時的にでも400度と設計温度の302度を上回り、かなり高温になっていますから、核燃料自体の温度も高く、融けて炉心溶融が進行していると推測できますし、原子炉自体がかなり不安定な状態になっていると思います。2号機は原子炉と圧力抑制室と保管プール、3号機は原子炉と保管プール、4号機は保管プールと、それぞれが大きな問題を抱えています。

 安全停止までには、しなければならないことが沢山ありますが、問題を抱えている原子炉が4つもありますから、まだまだ予断を許さない状態が続いていきます。
更新日時: 2011年03月24日




使用済み核燃料保管プールの核燃料

 福島第1原発4号機は原子炉の定期検査のため、燃料集合体を原子炉から使用済み核燃料保管プールに移動し、冷却していました。保管プールの冷却水循環装置が停止すると、燃料棒の冷却が出来なくなり、燃料棒の温度が上がり、それに伴い水が蒸発していき、徐々に水位が低下していきます。

 水位が低下すれば、燃料棒が露出していき、燃料棒の温度が余計に上がり、冷却用の水も蒸発しやすくなり、蒸発すれば水位も下がるが保管室の気圧が上がり、燃料棒の温度もまた上がるという悪循環に陥ってしまいます。

 燃料棒(燃料集合体)が原子炉の中にある場合は、原子炉圧力容器や格納容器に保護されていますので余程の事が無い限り大丈夫ですが、使用済み核燃料保管プールは、格納容器の外側上部に作ってありますし、核燃料が原子炉の中にある場合よりも、数段、気密性が低くなっています。

 水位が低下して露出してしまった場合は、燃料棒の温度が高くなって原子炉の中にある場合よりも放射性物質を拡散しやすくなっていますので、放射性物質拡散の可能性は、炉心で燃料が露出している1〜3号機の原子炉と共に建屋が破損した4号機や建屋の破損の程度が大きい3号機の保管プールの方も深刻です。

 3号機は、1号機と違い、建屋の破損具合が大きいので、使用済み核燃料保管プールの上部に被害を受けている可能性がありますが・・・ もし、保管プールが外気にさらされている状態だと、そのまま放射性物質を拡散してしまいますから、何としてでも、燃料棒(燃料集合体)を冷却して安定させる必要があります。

核燃料集合体数
場所 3号機 4号機 5号機 6号機 共用プール
核燃料集合体数 514体 1331体 946体 876体 6375体

 4号機は定期検査中で原子炉にあった(使用済みでない)燃料集合体も保管プールに移動させてにあったため、稼働していた3号機より多くなっています。

追記
 共用プールの燃料集合体数が分かりましたので、表に追加してあります。(3月18日)
更新日時: 2011年03月18日




使用済み核燃料保管プールへの放水(注水)

 自衛隊、警察、消防、東電及び協力会社などによる3号機や4号機の使用済み核燃料保管プールへの放水(注水)

3号機の保管プールへ放水(注水)
日付 摘要
2011年 3月17日 9時48分 陸自ヘリコプターCH47による空中からの放水を開始(2機で4回繰り返し) 
19時 警視庁による高圧放水車の放水を開始
(約5分間で44トン。放射線が強かったため、作業を打ち切り) 
19時35分 自衛隊は5台で、福島第1原発3号機への地上からの放水を開始(20時頃終了)
3月18日 13時55分 福島第1原発3号機へ自衛隊による地上からの放水を再開(6台)
14時40分頃 陸上、航空自衛隊による3号機への放水を一旦終了
陸自、空自に続いて東電職員が、米軍提供の高圧放水車で3号機へ放水
3月19日 0時30分 東京消防庁の緊急消防援助隊による3号機への放水を開始
0時50分 東京消防庁による3号機への放水を一旦終了 【映像】原発での活動映像 東京消防庁
14時5分 東京消防庁の緊急消防援助隊による3号機への放水を再開(連続7時間予定)
3月20日 3時40分 東京消防庁の緊急消防援助隊による3号機への放水終了(約13時間半)
21時半 東京消防庁の緊急消防援助隊による3号機への放水を再開(連続6時間予定)
3月21日 4時 東京消防庁の緊急消防援助隊による3号機への放水終了
3月22日 15時10分 東京消防庁などの緊急消防援助隊による3号機への放水を再開
16時頃 東京消防庁などの緊急消防援助隊による3号機への放水を終了
3月24日 5時35分 東電は3号機の使用済み核燃料保管プールへの注水作業を再開
3月25日 13時28分 川崎市消防局の緊急消防援助隊による3号機への放水を開始
16時 川崎市消防局の緊急消防援助隊による3号機への放水を終了
リンク:産経新聞|読売新聞|毎日新聞


4号機の保管プールへ放水(注水)
日付 摘要
2011年 3月20日 8時20分 自衛隊による地上からの4号機への放水開始
9時30分 自衛隊による地上からの4号機への放水終了(11台使用)
18時半 自衛隊による地上からの4号機への放水再開(2回目)
19時43分 自衛隊による地上からの4号機への放水終了
3月21日 6時40分 自衛隊による地上からの4号機への放水再開
8時40分 自衛隊による地上からの4号機への放水終了
3月22日 17時17分 東電は生コン圧送機を使い4号機の保管プールへ放水を開始
20時32分 東電による生コン圧送機を使った4号機への放水を終了
3月23日 10時頃 東電は生コン圧送機を使い4号機の保管プールへ放水を再開
13時頃 東電による生コン圧送機を使った4号機への放水を終了
3月24日 14時36分 東電は生コン圧送機を使い4号機の保管プールへ放水を再開
17時30分 東電による生コン圧送機を使った4号機への放水を終了
リンク:読売新聞|産経新聞

 25日以降も生コン圧送機を使い4号機の保管プールには随時注水
更新日時: 2011年03月26日




原子力緊急事態・時系列

海が白い壁、ポンプ次々流され…地震当時の原発 - 読売新聞

周辺の津波 14メートル以上の可能性 - 毎日新聞

日付 摘要
2011年 3月11日 福島第1原発1〜3号機、福島第2原発1〜4号機は地震の揺れを検知してすべて停止
福島第1原発1〜3号機、緊急炉心冷却装置(ECCS)稼働用の非常電源が故障。
政府は原子力災害対策特措法に基づき、原子力緊急事態を宣言
2号機原子炉内の水位の低下を確認。地元自治体に同原発から半径3km以内の住民の避難を指示
3月12日 未明 福島第1原発1号機、原子炉の圧力が設計値の1.5倍に上昇
5時44分 福島第1原発正門付近で放射線量が通常時の約8倍。
福島第1原発周辺住民の避難指示範囲を10kmに拡大
6時7分 福島第1原発の半径3km以内に住む住民約3千人の避難が完了
福島第2原発の冷却機能が喪失。東電は原子力災害対策特措法第15条に基づき国に通報
7時40分 福島第1原発正門付近の放射線量が通常時の約73倍
7時45分 政府は原子力災害対策特措法に基づき、福島第2原発についても緊急事態を宣言
7時50分 東電は福島第1、第2原発に発電機車を派遣。計51台が現地に到着
9時 東電は福島第1原発1号機の原子炉格納容器の減圧作業を開始
双葉町、大熊町、富岡町が計約2万人の全町民を避難区域外へ避難開始。
福島原発周辺約8万人避難「逃げるしかない」福島原発から避難の住民
福島第1原発、周辺監視区域の放射性物質の測定でセシウムを検出
原子力安全・保安院は福島第1原発1号機で「炉心溶融」が起きた可能性が高いことを発表
格納容器内の蒸気放出に成功。放射性物質が周辺に拡散
13時40分から14時半までの間、福島第1原発正門付近の放射線量は約2倍に上昇
15時29分 東電は原発敷地境界で1時間当たり1015マイクロシーベルトの放射線を確認
15時36分 福島第1原発1号機で爆発音。原子炉建屋が骨組みを残して吹き飛ぶ
原子炉建屋内で水素爆発
格納容器内の水蒸気を逃がす作業をしていた4人が負傷
福島第2原発について、半径3km以内に出されていた退避指示を、10km以内に拡大
18時半頃 福島第1原発周辺住民について、避難指示範囲を10kmから20kmに拡大
「海水で炉心冷却」を選択原子炉内の圧力抑えるため「禁じ手」重ね
20時20分 圧力容器に海水を入れる作業開始。午後10時15分、地震発生で作業を一旦中止
3月13日 第1原発1号機の原子炉圧力容器に海水を入れる作業再開
2時44分 福島第1原発3号機(通常冷却不能)は蓄電池を使った別系統の冷却装置も停止
4時15分 福島第1原発3号機の冷却水の水位が下がり、燃料棒が露出
5時10分 福島第1原発3号機について東電は原子力災害対策特措法第15条に基づき国に通報
第1原発1号機について、原子炉圧力容器への海水注入作業が完了
第1原発周辺の半径10km圏内で114人、10kmから20km圏内で約17万人の住民が退避未了
8時20分 東電は原発敷地境界で1時間当たり882マイクロシーベルトを計測。
東電は原子力災害対策特措法に基づく「緊急事態」を国に通報
8時33分 原発敷地境界で1時間当たり1204.2マイクロシーベルトを計測
8時41分 福島第1原発3号機について、内部の圧力を下げる弁の開放に成功
9時8分 福島第1原発3号機に真水を注入
9時20分 福島第1原発3号機の格納容器の排気を開始
9時25分 福島第1原発3号機に注入している真水にホウ酸を混入
9時30分 原発敷地境界で1時間当たり70.3マイクロシーベルトに低下
正午頃 福島第1原発3号機の水位が再び低下を開始
12時55分 福島第1原発3号機の燃料棒の上部1.9mが冷却水から露出
13時12分 福島第1原発3号機の原子炉に海水を注入開始
14時20分 福島第1原発3号機原子炉で燃料棒からの水位がマイナス2.2mに低下
15時 福島第1原発3号機原子炉で燃料棒からの水位がマイナス2m
3月14日 11時1分 福島第1原発3号機で水素爆発従業員ら計11人が負傷1人が重傷
【衛星画像】福島第1原発
11時30分 福島第1原発3号機原子炉で燃料棒からの水位がマイナス1.8m
福島第1原発3号機近くの中央集中制御室に13〜15人残り、炉内へ冷却水を注入する作業を継続
福島第1原発3号機1階の建屋近くのモニタリングでは、1時間当たり20マイクロシーベルト
13時25分 福島第1原発2号機(通常冷却不能)は蓄電池を使った別系統の冷却装置も停止
13時38分 福島第1原発2号機について東電は原子力災害対策特措法に基づき国に「緊急事態」を通報
東電は福島第1原発2号機の炉心冷却のために海水を注入開始
19時45分 福島第1原発2号機の冷却水が大幅に減少。約4mの燃料棒がすべて露出
21時頃 福島第1原発の正門付近で中性子線を検出
21時34分 福島第1原発2号機原子炉で燃料棒からの水位がマイナス2mまで回復
21時37分 原発敷地境界で1時間当たり3130マイクロシーベルトを計測
23時頃 福島第1原発2号機で弁が閉まり冷却水が大幅に減少。再度、燃料棒がすべて露出
3月15日 0時2分 福島第1原発2号機の格納容器内の蒸気を外部に放出する新たな弁を開放
1時過ぎ 福島第1原発2号機の弁が開いたことを確認。海水注入を再開
3時 福島第1原発2号機原子炉の水位は回復せず、燃料棒が完全に露出した状態
6時頃 福島第1原発4号機(定期検査・停止中)で大きな音原子炉建屋5階屋根が損傷
6時10分 福島第1原発2号機で爆発音損傷。爆発音確認直後、965.5マイクロシーベルトを観測
福島第1原発2号機の格納容器につながる圧力抑制室(サプレッション・プール)に欠損を発見
6時28分 福島第1原発2号機原子炉で燃料棒からの水位がマイナス2.7mまで回復
7時5分 福島第1原発3号機の原子炉建屋の屋外上部に蒸気
7時15分 福島第2原発1〜4号機の全ての原子炉が「冷温停止」で安全停止
8時31分 原発敷地境界で1時間当たり8217マイクロシーベルトを計測
9時 原発敷地境界で1時間当たり11.93ミリ(11930マイクロ)シーベルトを計測
9時40分頃 4号機建屋4階北西部付近で火が出ているのを確認
10時22分 福島第1原発2・3号機付近で、最大400ミリ(40万マイクロ)シーベルトを観測
3号機原子炉建屋の残骸や、使用済み燃料プールの水などが原因の可能性
政府は福島第1原発周辺住民について、20kmから30km圏内の住民は屋内退避を要請
福島第1原発周辺住民について、20km圏内の住民の避難完了
13時 福島第1原発2号機原子炉で燃料棒からの水位がマイナス1.7mまで回復
15時30分 原発敷地境界で1時間当たり596.4マイクロシーベルトに低下
16時 福島第1原発5・6号機について、保管されている使用済み核燃料の「若干温度が上昇」
5号機の保管プールの水温が57.3度。6号機の保管プールの水温は56度(通常は20〜40度)
22時 経済産業省は、東電に対して、4号機の使用済み燃料プールへの注水命令
(原子炉等規制法第64条に基づく命令)
23時30分 原発正門付近で1時間当たり8.1ミリ(8100マイクロ)シーベルトを観測
3月16日 5時45分頃 福島第1原発4号機建屋で再度出火を確認
6時15分 福島第1原発4号機建屋の炎が見えなくなったのを確認
8時半以降 福島第1原発付近で白煙が立ち上る
9時 原発敷地境界で1時間当たり587マイクロシーベルトを観測
9時20分 福島第1原発2号機の格納容器の圧力が220キロパスカルから450キロパスカルに
10時10分 原発正門付近で1時間当たり908マイクロシーベルトを観測
10時20分 原発正門付近で1時間当たり2399マイクロシーベルトを観測
10時30分 原発正門付近で1時間当たり1361マイクロシーベルトを観測
10時40分 原発正門付近で1時間当たり10ミリ(1万マイクロ)シーベルトを観測
12時30分 原発正門付近で1時間当たり10.9ミリ(10900マイクロ)シーベルトを観測
14時 5号機の保管プールの水温が62.7度。6号機の保管プールの水温は60度(通常は20〜40度)
隊員が任務中に浴びることを許容されている上限の50ミリ(5万マイクロ)シーベルトを大幅に超えたため
陸自ヘリコプターによる上空からの水の投下を断念
3月17日 7時半以降 福島第1原発3号機付近で白煙(水蒸気)が立ち上るのを確認
9時40分 原発正門付近で1時間当たり3782マイクロシーベルトを観測
投下作業前:高度1000ft(約300m)で4.13ミリシーベルト、300ft(約90m)で87.7ミリシーベルト
9時48分 陸自ヘリコプターCH47による空中からの放水を開始(2機で4回繰り返し)
10時20分 原発正門付近で1時間当たり3752マイクロシーベルトを観測
外部から原発に電力を供給するため、送電線引き込み工事を開始復旧は18日以降
14時57分 高圧放水車が福島第2原発から福島第1原発に向かって出発
15時 原発西門付近で1時間当たり309.7マイクロシーベルトを観測
17時 5号機の保管プールの水温が64.5度。6号機の保管プールの水温は64度(通常は20〜40度)
19時 警視庁による高圧放水車の放水を開始
(約5分間で44トン。放射線が強かったため、作業を打ち切り)
19時35分 自衛隊は5台で、福島第1原発3号機への地上からの放水を開始(20時頃終了)
23時 原発西門付近で1時間当たり289マイクロシーベルトを観測
3月18日 8時 原発西門付近で1時間当たり270.5マイクロシーベルトを観測
10時20分 3号機で白煙(水蒸気)確認されず。【画像】福島第1原発の衛星写真
午前 外部電源復旧に向けた電源ケーブルの敷設に着手
13時半 ヘリで第1原発上空90m付近の放射線量を測定。1時間当たり53ミリシーベルトを観測
13時50分 3号機の北西500mの事務本館北で1時間当たり3484マイクロシーベルトを観測
13時55分 福島第1原発3号機へ自衛隊による地上からの放水を再開(6台)
14時40分頃 陸上、航空自衛隊による3号機への放水を一旦終了
陸自、空自に続いて東電職員が、米軍提供の高圧放水車で3号機へ放水
14時45分 東電職員による3号機への放水を終了
17時 3号機の北西の事務本館北で1時間当たり5055マイクロシーベルト、
3号機付近で1時間当たり150ミリ(15万マイクロ)シーベルトを観測
20時 3号機の北西の事務本館北で1時間当たり3611マイクロシーベルトを観測
20時10分 3号機の西1100mの原発西門付近で1時間当たり447.6マイクロシーベルトを観測
21時 原発西門付近で1時間当たり419.1マイクロシーベルトを観測
3月19日 0時30分 東京消防庁の緊急消防援助隊による3号機への放水を開始
0時50分 東京消防庁による3号機への放水を一旦終了 【映像】原発での活動映像 東京消防庁
1時50分 3号機の北西の事務本館北で1時間当たり3181マイクロシーベルトを観測
4時22分 5号機の核燃料保管プールの水循環機能が復活 5号機の保管プールの水温は68.8度
これまで6号機の非常用発電機1台で5号機・6号機の保管プールと原子炉の水循環をしていた。
それぞれ1台ずつの発電機で水循環が出来るようになったため、5、6号機の水温は低下へ。
5時45分 航空自衛隊が福島第1原発の原子炉建屋の表面温度を撮影
空自が第1原発1〜4号機の表面温度を測定した結果、いずれも100度以下(暫定値)
6時半 原発西門付近で1時間当たり292.3マイクロシーベルトを観測
9時 原発西門付近で1時間当たり364.5マイクロシーベルトを観測
9時20分頃 空自の偵察機RF4Eで福島第1原発に対する上空からの写真撮影
水素滞留防止のため、5、6号機の原子炉建屋の屋根に30〜75ミリの穴を3ヶ所あける
14時5分 東京消防庁の緊急消防援助隊による3号機への放水を再開(連続7時間予定)
18時 5号機の保管プールの水温が48.1度まで低下
19時 1、2号機の配電盤兼変圧器と外部からの送電線の接続作業が完了
21時30分 東京消防庁は、7時間の予定だった3号機への連続放水を延長
22時過ぎ 第1原発6号機の核燃料保管プールの冷却機能が回復水温が67.2度から徐々に低下
23時30分 3号機の北西の事務本館北で1時間当たり2828マイクロシーベルトを観測
3月20日 3時40分 東京消防庁の緊急消防援助隊による3号機への放水終了(約13時間半)
7時 5号機の保管プールの水温が37.1度。6号機の水温は41度に低下(通常は20〜40度)
8時 3号機の北西の事務本館北で1時間当たり2625マイクロシーベルトを観測
8時20分 自衛隊による地上からの4号機への放水開始
9時30分 自衛隊による地上からの4号機への放水終了(11台使用)
午後 第1原発5号機の原子炉が100度未満の冷温停止状態に
第1原発6号機の原子炉が100度未満の冷温停止状態に
16時 送電線が外部とつながった2号機の電力設備で通電を確認
18時半 自衛隊による地上からの4号機への放水再開(2回目)
19時43分 自衛隊による地上からの4号機への放水終了
21時半 東京消防庁の緊急消防援助隊による3号機への放水を再開(連続6時間予定)
3月21日 4時 東京消防庁の緊急消防援助隊による3号機への放水終了
6時40分 自衛隊による地上からの4号機への放水再開
8時40分 自衛隊による地上からの4号機への放水終了
11時半過ぎ 5号機の配電盤まで受電。6号機にも電気が流せる状態に
15時50分 3号機の北西の事務本館北で1時間当たり2013マイクロシーベルトを観測
15時55分頃 3号機の建屋屋上南東側からやや灰色がかった煙が発生と現場から連絡
16時 3号機の北西の事務本館北で1時間当たり2015マイクロシーベルトを観測
18時過ぎ 3号機の黒煙は収まる
18時20分頃 2号機の原子炉建屋から白煙が上がる
18時30分 原発正門付近で1時間当たり1932マイクロシーベルトを観測
3月22日 8時 電源復旧に向けた作業を再開
11時 原発正門付近で1時間当たり257.5マイクロシーベルトを観測
15時10分 東京消防庁などの緊急消防援助隊による3号機への放水を再開
16時頃 東京消防庁などの緊急消防援助隊による3号機への放水を終了
17時17分 東電は生コン圧送機を使い4号機の保管プールへ放水を開始
20時32分 東電による生コン圧送機を使った4号機への放水を終了
22時43分 3号機の中央制御室に外部電源が供給され、照明が点灯 【画像】通電した3号機中央制御室
3月23日 未明 1号機に仮設ポンプで海水の注水量を増加して冷却
午前 原子力安全・保安院は1号機の原子炉内の温度が400度以上あることを公表
10時頃 東電は生コン圧送機を使い4号機の保管プールへ放水を再開
13時頃 東電による生コン圧送機を使った4号機への放水を終了
15時半 1号機の原子炉内の温度は394度
16時20分頃 3号機から黒い煙。3、4号機の作業員は退避
17時20分頃 5号機の原子炉を冷却させるためのポンプが停止
18時 1号機の原子炉内の温度が306度に下がる
3月24日 4時50分 3号機から上がっていた黒煙が収まっているのを確認
5時 1号機の原子炉内の温度は229度。4号機の保管プールの温度が100度で沸騰状態
5時35分 東電は3号機の使用済み核燃料保管プールへの注水作業を再開
6時半 原発正門付近で1時間当たり230.9マイクロシーベルトを観測
7時前 1号機〜4号機の4基の原子炉から、いずれも水蒸気のようなものが上がっているのを確認
7時 1号機の炉内圧力は0.4メガパスカル
11時半頃 1号機の中央制御室に外部電源が供給され、照明が点灯
12時10分頃 3号機タービン建屋内で、作業員3人が170〜180ミリシーベルトの放射線を浴び被曝
内2人がベータ線熱傷の可能性を否定できないとして病院に搬送
12時半 原発正門付近で1時間当たり201.1マイクロシーベルトを観測
免震棟前で1時間当たり429.5マイクロシーベルトを観測
13時 5号機の炉内温度が90度を超える
14時36分 東電は生コン圧送機を使い4号機の保管プールへ放水を再開
16時35分 5号機のポンプを交換、冷却を再開し炉内温度が低下へ
17時30分 東電による生コン圧送機を使った4号機への放水を終了
3月25日 3号機タービン建屋B1F以外での復旧作業を再開
3号機タービン建屋B1Fに溜った水の分析結果:1立方cm(1cc)あたり約390万ベクレルの放射性物質を検出
ヨウ素131、セリウム144、セシウム137など9種類
10時20分 原発正門付近で1時間当たり430.8マイクロシーベルトを観測
10時半 原発正門付近で1時間当たり540マイクロシーベルトを観測
10時40分 原発正門付近で1時間当たり286.5マイクロシーベルトを観測
13時28分 川崎市消防局の緊急消防援助隊による3号機への放水を開始
15時半 原発正門付近で1時間当たり202.5マイクロシーベルトを観測
15時40分 1号機原子炉への注水を海水から真水に切り替え
16時 川崎市消防局の緊急消防援助隊による3号機への放水を終了
18時過ぎ 3号機原子炉への注水を海水から真水)に切り替え
1号機タービン建屋B1Fに溜った水の分析結果:1立方cm(1cc)あたり約380万ベクレルの放射性物質を検出
3月26日 10時10分 2号機原子炉への注水を海水から真水に切り替え
1〜4号機のタービン建屋地下にある放射性物質を含む水たまりの排水作業に着手
1号機タービン建屋B1Fの水表面について、東電は25日発表の200ミリシーベルトを60ミリシーベルトに訂正
2号機タービン建屋B1Fの水表面について、1時間当たり500ミリシーベルトを計測
16時46分 2号機の中央制御室に外部電源が供給され、照明が点灯 【画像】通電した2号機中央制御室
3月27日 2号機タービン建屋B1Fの水表面について、1時間当たり1シーベルト以上を計測(26日採取)
(1シーベルト=1000ミリシーベルト=100万マイクロシーベルト)
3号機タービン建屋B1Fの水表面について、1時間当たり750ミリシーベルトを計測(26日採取)
2号機の汚染水排出作業は、放射線量が高いため作業員の安全確保が困難と判断し中断
1号機タービン建屋B1Fの汚染水について、汚染水をポンプで汲み上げ「復水器」に注水する排水作業
1号機の復水器の容量:1600立米(2〜4号機の復水器の容量:3000立米)
午後 注入する真水を補給するため、米軍から借り受けた「はしけ船」がいわき市の小名浜港に到着
東電などは午前の発表で「濃度の約1000万倍」とした評価は誤りだったと訂正
3月28日 未明 東電は会見で一度訂正した物質の名前を再訂正
2号機で溜った水の分析結果:1立方cm(1cc)あたり1900万ベクレルの放射性物質を検出
タービン建屋の外にある地下の作業用トンネル「トレンチ」にも大量の汚染水があるのが分かる
作業中に被曝した3人の作業員が放射線医学総合研究所から退院
米軍から借り受けた「はしけ船」の2隻目がいわき市の小名浜港に到着
福島第一原発敷地内の土壌から放射性物質のプルトニウムを検出と発表(21日〜22日採取)
半径20km圏内の避難指示区域内の少なくとも6市町村で五十数人が避難せず
3号機タービン建屋地下の放射能汚染水を排出する作業に着手2号機タービン建屋地下でも準備作業
3月29日 11時50分 4号機の中央制御室に外部電源が供給され、照明が点灯
東電社長が体調不良で入院。今後の指揮は会長
3月30日 17時56分頃 福島第2原発1号機タービン建屋1階分電盤付近で煙。原因は分電盤の異常
「はしけ船」は原発に向かうため小名浜港を出港
東電会長は第1原発の1〜4号機について「恐らく廃止せざるを得ないと考えている」と明言
3月31日 雨天のため、放射性物質の飛散防止用の樹脂材の散布を中止
午前 東電は、仏エネルギー大手のアレバに原発事故対応の協力を要請
リンク:毎日新聞|読売新聞|産経新聞|共同通信|毎日新聞|時事通信|朝日新聞|中日新聞
 ※3月17日から、放射線量観測地を正門から西門(3号機の西1100m)へ変更。18日、事務本館北(3号機の北西500m)を追加。

原子力災害対策特別措置法(平成十一年十二月十七日法律第百五十六号)

核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(原子炉等規正法)(昭和三十二年六月十日法律第百六十六号)
更新日時: 2011年03月31日




福島第1原発の各原子炉の状況

位置 1号機 2号機 3号機 4号機
核燃料 ウラン燃料 ウラン燃料 MOX燃料
(ウランより融点が低い)
ウラン燃料
原子炉建屋 水素爆発で破損 水素爆発で破損 爆発で破損
使用済み核燃料保管プール
(建屋上部)
水温上昇
水蒸気発生
核燃料損傷の疑い
水温上昇
水蒸気発生
核燃料損傷の疑い
保管プール露出
水蒸気発生
核燃料損傷の疑い
保管プール露出
水蒸気発生
核燃料損傷の疑い
原子炉・原子炉圧力容器 核燃料が露出
A:-1.65m
B:-1.60m
核燃料が露出
A:-1.20m
核燃料が露出
A:-1.85m
B:-2.30m
炉心溶融の疑い 炉心溶融の疑い 炉心溶融の疑い
圧力抑制室(建屋下部) 爆発で破損
蒸気か水漏れの疑い
タービン建屋 B1Fに水溜り
放射能汚染水
B1Fに水溜り
放射能汚染水
B1Fに水溜り
放射能汚染水
B1Fに水溜り
放射能汚染水
1ccあたり
約380万ベクレル
水表面(最大)
60ミリシーベルト/h
1ccあたり
1900万ベクレル

水表面・屋内
1シーベルト以上/h
水表面
750ミリシーベルト/h
水表面
0.5ミリシーベルト/h
高濃度のため、核燃料冷却に使用した水の漏出
水回り配管損傷の疑い
放水の際に溢れた
保管プールの水?
いろいろな状況から核燃料損傷や炉心溶融などは、ほぼ確実だと思いますが・・・ あくまで推測なので「疑い」としてあります。表の内容は随時更新。
(1シーベルト=1000ミリシーベルト=100万マイクロシーベルト)
更新日時: 2011年03月28日

 原子炉や圧力容器、また格納容器や格納容器を守る躯体(構造材)は耐用年数が長いですが、空調や循環系に使う配管などは、躯体ほど耐用年数は長くありません。言い換えると、格納容器はある程度の耐力がありますが、配管は格納容器やその周囲にある躯体と比べると、どうしても耐力は落ちてしまいます。

 長い時間炉心(核燃料)が露出した状態の後で水素爆発が起きていますし、爆発によって建屋の上部が崩壊するくらいの威力でしたから、建屋だけでなく配管設備が影響を受けていたとしても何の不思議もない状況です。また、炉心を露出した状態が長く続き、炉心溶融にもなっているでしょうし、緊急避難とは言え、海水を使って核燃料を冷却していました。

 通常運転ではない状態が長く続いたので、何が起きても不思議ではありませんが・・・ タービン建屋において、放射能汚染された水がたまっていたのが分かりました。かなり濃度も濃く、本来なら燃料棒の中にしか存在しない放射性物質も検出されています。

 これらのことなどにより、タービン建屋では、溶融した核燃料から出た放射性物質に汚染された水が、何らかの原因で損傷した配管から流れ出た可能性が高いとみて、「水回り配管損傷の疑い」と入れてあります。
更新日時: 2011年03月25日

追記

 2号機のタービン建屋の地下を調査した際、線量計が振りきれてしまい、1シーベルトどころか、どれだけの数値か分からない状態ですし、溜った水を調査した結果、高濃度で放射性物質が検出されています。本来なら燃料棒の中に存在する放射性物質が、次から次へと漏れ出ている状況ですから、炉心溶融が進行しているのも、配管損傷もほぼ間違いないようです。3号機も、400ミリシーベルトから750ミリシーベルトへと、倍近く濃くなっていっていますから、同様なことが言えます。

 これだけ放射線量が高くなってくると、例えば、1シーベルトの環境ならば1時間の4分の1のたった15分で年間被曝量の限度である250ミリシーベルトに到達してしてしまうなど、一人が作業できる時間が極端に短くなってしまうため作業が思うように出来ず、作業効率は格段に落ちてしまいます。同時に複数の炉で、炉心溶融、配管損傷(汚染水漏れ)、高放射線量などと、大きな問題がいろいろと起きていますから、かなり深刻な状況です。
更新日時: 2011年03月27日

追記

 タービン建屋の地下と繋がっている作業用トンネル「トレンチ」でも大量の汚染水が見つかったようですが、1〜3号機を合わせると、多くて1万3000トンくらいになるようです。放射能に汚染された水ですが、地下にあるその汚染水を除去しないことには、冷却装置の復旧が出来ません。その汚染水を仮にでも収納できるタンク(容器)が少なく困っているようですが、何としてでも汚染水を除去して冷却装置を復旧させ、原子炉を冷却しなければならないのが現状です。

 汚染水ですから最終的には除染しなければいけないですが、優先順位からすれば、今、その作業をすることはありません。現状では、その汚染水を仮にでも収納出来れば良いので、陸上でのタンクが足りなければ、海上で用意したらどうかと思います。仮に現在1万3000トンあり、今後の原子炉冷却によって、漏れて汚染水が増えていったとしても、とりあえず、10万トンくらい入る容器を用意しておけば急場は凌げると思います。

 陸上では、10万トンの水が入る容器なんて、作るのが大変で工期もかかりますから、すぐに用意できませんが、海上でならば、曳航に多少の日にちは要しますが、陸上とは比較にならないくらい早さでその大きさの容器が用意できます。

 陸上ではなく、海上でなら割と早く用意できる10万トンの容器とは・・・ 10万トン級のタンカーのことです。

 原油の輸送などに使っているタンカーは、容器(タンク)ですから、10万トン級タンカー1隻を福島第1原発の港に接岸できれば、そのタンカーを水の仮置き場でですが、10万トンの容器として使うことができます。

 タンカーのデッキの位置は高いですが、仮設で足場を組んでいけばホースの通り道も確保できますし、タービン建屋の地下と作業用トンネルの「トレンチ」とは繋がっているようなので、外部にある全部の立抗(11ヶ所?)からポンプを入れて排水する方法も可能だと思います。2号機のように高濃度の放射線量の環境下では、中で作業をするより外での作業の方が被曝量は少ないと思いますし、ポンプの能力が高いのを多く用意すれば、早く排水できると思います。なにより、容器の容量が大きいですから、当分の間は、容器の心配をしなくても済みます。

 福島第1原発は危機的状況でやらなければならないことも多いのですが、同時に、少しでも早く放射性物質拡散を止めなければならないという時間との戦いでもあります。通常では、こんなことは考えませんし、発想も突飛かもしれませんが、現存する巨大な容器で福島第1原発に移動可能な物と言えばタンカーくらいしかありません。今のような状況では、タンカーを仮の容器に使うという考え方も「有り」なような気がします。

 1隻でいいから、廃船間近で中身が空になっている10万トン級タンカーを日石や出光あたりが持っていないかなぁ・・・
更新日時: 2011年03月29日




福島第1原発の各原子炉の復旧状況

復旧状況 1号機 2号機 3号機 4号機 5号機 6号機
送電線の補修・敷設 原子炉
保管プール

共に安定状態
送電線と配電盤兼変圧器接続 
中央制御室に通電完了(照明点灯) 3/24 ◎3/26 ◎3/22 ◎3/29
タービン建屋B1Fの汚染水(溜まり水)の排水        
計装機器、冷却用ポンプなどの点検        
中央制御室パネルに表示(必要最低限)        
原子炉冷却用の水を海水から真水に変更 ◎3/25 ◎3/26 ◎3/25
原子炉が100度未満の低温状態で安全停止      
核燃料保管プール冷却用の水を海水から真水に変更        
核燃料保管プールが低温状態(水温20度〜40度)        
放射性物質の閉じ込め        
 
 1〜4号機は原子炉建屋や圧力抑制室などに損傷を受けているため、仮に原子炉や保管プールで核燃料が冷温停止状態になったとしても放射性物質が漏れ、多少なりとも拡散は続きます。何らかの方法で放射性物質が拡散しないように閉じ込める必要がありますので、1〜4号機については最後の欄に「放射性物質の閉じ込め」の項目が設けてあります。
更新日時: 2011年03月29日



政治について 選挙に関して 教育などに関して 東日本大震災
事件記事に触れて、ふと、思うこと・・・ 児童虐待、親子関係などに関して 飲酒運転問題などに関して ライブドア事件など
まさかりの部屋
コラム まさかりの癌闘病記 いじめ問題 雑記帳 フォトアルバム
Copyright(C) 2011 masaki All Rights Reserved.