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性犯罪が起訴事実に含まれている殺人事件

殺人事件、裁判員裁判、性犯罪のコンテンツで扱っている事件の一覧

千葉市川英国人女性殺害事件


事件概要

 2007年3月26日、行方不明になっていた千葉県船橋市の英国籍の22歳英会話学校講師の遺体が、個人レッスンをしていた市川市福栄2の28歳男が住むマンション4階ベランダにあった砂を敷き詰めた浴槽内から発見された。同部屋に住む男が部屋前で捜査員と鉢合わせ。男は捜査員を振り切り逃走。翌27日、千葉県警が、28歳男を死体遺棄容疑で指名手配した。

 2009年11月4日、容疑者が同年10月末に名古屋市で美容整形(形成)手術を受けていたことが判明。翌5日、捜査本部は名古屋市の美容整形外科医院で撮影された写真を公開した。

 同年11月10日、通報を受け、大阪市住之江区の大阪・南港のフェリー乗り場で大阪府警が男の身柄を確保。男は逃走中に形成手術を何度も重ねていたため指紋を照合。容疑者の指紋と一致し、男を容疑者と断定。府警は死体遺棄容疑で逮捕。12月2日、千葉地検は死体遺棄罪で起訴した。

 12月2日、千葉県警行徳署捜査本部は30歳容疑者を殺人、強姦致死容疑で再逮捕。23日、千葉地検は、殺人、強姦致死罪で追起訴した。


特集: 英国人女性殺害事件 - 産経新聞
更新日時:
2011年12月03日




事件経過
日付 摘要
2007 03/26 英会話講師の英国人女性の遺体が容疑者のマンションで発見される
容疑者は自宅前で鉢合わせした捜査員を振り切り逃走
03/27 逃走した容疑者を死体遺棄容疑で全国に指名手配
06/ 警察庁が容疑者に関する情報に対し100万円の公的懸賞金を出すことを決定
2008 03/24 被害者家族が来日、容疑者の出頭を呼びかける
2009 03/19 千葉県警が容疑者の肉声をホームページ上などで公開
06/ 警察庁は報奨金を1000万円に引き上げ
10/13 福岡の病院で整形手術を試みたが、手術は行われず
10/24 容疑者と見られる男が名古屋市の美容整形外科で鼻の手術を受けていた
11/ 容疑者と見られる男が福岡市のネットカフェに宿泊
11/10 「営業で沖縄に行く」と言って、神戸市から大阪南港に移動
大阪南港で容疑者の身柄を確保、指紋で確認。大阪府警が30歳容疑者を死体遺棄容疑で逮捕
11/12 午前、死体遺棄容疑で逮捕した30歳容疑者を千葉地検に送検
12/02 千葉地検が30歳容疑者を死体遺棄罪で起訴
千葉県警行徳署捜査本部が30歳容疑者を殺人、強姦致死容疑で再逮捕
12/04 殺人などの容疑で再逮捕した30歳容疑者を千葉地検に送検
12/23 千葉地検が30歳容疑者を殺人、強姦致死罪で追起訴
更新日時:
2011年12月03日




起訴状況

刑法

(殺人)
第百九十九条  人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。

(強姦)
第百七十七条  暴行又は脅迫を用いて十三歳以上の女子を姦淫した者は、強姦の罪とし、三年以上の有期懲役に処する。十三歳未満の女子を姦淫した者も、同様とする。

(強制わいせつ等致死傷)
第百八十一条
2  第百七十七条若しくは第百七十八条第二項の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯し、よって女子を死傷させた者は、無期又は五年以上の懲役に処する。

(死体損壊等)
第百九十条  死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、三年以下の懲役に処する。

該当法 法定刑 量刑例
殺人罪 刑法第240条 死刑、無期、5年以上の懲役 強盗殺人罪の場合

性犯罪と殺人などの罪の場合
強姦致死罪 刑法第181条第2項 無期、5年以上の懲役
強姦罪 刑法第177条 3年以上の有期懲役
死体遺棄罪 刑法第190条 3年以下の懲役

※ 求刑無期懲役に対する量刑例無期懲役刑仮釈放者の平均在所年数
更新日時:
2011年12月03日




公判関係

第一審 千葉地裁(堀田真哉裁判長) 裁判員裁判

事件番号:平成21年(わ)第3035号外

争点:殺意の有無、強姦致死罪が成立するかどうか
日付 摘要
2011 07/04 初公判 (罪状認否、冒頭陳述、証拠調べ)
被告は罪状認否で「殺意はなかった」と主張。「怖い思いさせた」と謝罪
07/05 第2回公判 (証人尋問) 出廷した千葉大法医学教室の解剖医は「首の強い圧迫による窒息死」と証言
07/07 第3回公判 (証人尋問、被告人質問) 被告は「死ぬと思わなかった」、「すみませんでした」と涙声で謝罪
07/08 第4回公判 (証人尋問、被告人質問)
被害者の父親は、「この国の最高の刑をもって償わせてほしい」と、極刑を求める
07/11 第5回公判 (証人尋問、被告人質問) 被害者の母親が証人尋問で「最高刑を望みます」と述べる
07/12 第6回公判 (被告人質問、論告求刑、遺族の意見陳述、最終弁論、被告の最終陳述)
検察側は被告に対して無期懲役を求刑
07/21 第7回公判 (判決) 千葉地裁は殺人、強姦、死体遺棄罪で求刑通り無期懲役を言い渡し
08/02 弁護側は東京高裁へ控訴

控訴審 東京高裁(飯田喜信裁判長)

事件番号:平成23年(う)第1859号|傍聴券交付情報:東京高等裁判所
日付 摘要
2012 03/15 初公判 弁護側は「犯行は偶発的で、被害者が死亡することを認識していたとは言えない」と改めて殺意を否認し、刑の軽減を求めた。検察側は控訴棄却を求めて結審
04/11 第2回公判 (判決) 東京高裁は、無期懲役とした1審判決を支持し、弁護側控訴を棄却
2012年4月26日、検察、弁護側共に上告せず、午前0時判決確定
更新日時:
2012年04月30日




被告の判決状況

罪名 第一審 控訴審 上告審
求刑 判決 裁判所・日付 判決 裁判所・日付 判決 裁判所・日付
殺人などの罪 求刑無期懲役 無期懲役 千葉地裁
2011/07/21
控訴棄却 東京高裁
2012/04/11
非上告
更新日時:
2012年04月30日



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