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富山夫婦殺害放火事件


事件概要

 2010年4月20日、富山市大泉の3階建てマンション兼店舗の2階で、住人の会社役員の79歳男性と妻の75歳女性がひもで首を絞められ殺害され、部屋に灯油をまかれ火をつけられた。富山県警は遺体の状況などから、殺人事件と断定し、富山中央署に捜査本部を設置した。

 2012年10月31日、富山県警は、覚醒剤事件の捜査情報を知人男性に漏らした疑いがあるとして、県警警部補の54歳容疑者を地方公務員法(守秘義務)違反容疑で逮捕。11月21日、別の男性に暴力団関係者の逮捕に関する捜査情報を漏らした疑いがあるとして、県警警部補の54歳容疑者を地方公務員法(守秘義務)違反容疑で再逮捕。12月7日、富山地検は、54歳容疑者を地方公務員法違反(守秘義務)罪で起訴した(10月31日逮捕容疑分は不起訴処分)。

 12月22日、富山県警は、同県警警部補で休職中の54歳容疑者を殺人、現住建造物等放火、死体損壊容疑で再逮捕した。富山地検は容疑者を翌年5月21日まで鑑定留置。拘留期限の翌22日、処分保留とした。

 2013年7月24日、富山地検は、殺人と現住建造物等放火などの疑いで逮捕・送検された富山県警の54歳元警部補を嫌疑不十分で不起訴処分にした。8月2日、富山地検が不起訴処分(嫌疑不十分)としたことについて、死亡した夫婦の遺族が、富山検察審査会に審査を申し立てた。

 2014年7月17日、富山検察審査会は、55歳元警部補を嫌疑不十分で不起訴とした富山地検の判断について、「自白を裏付ける証拠がない」として不起訴相当の議決をした。

 ※富山県富山市大泉周辺の地図 - Yahoo!ロコ
更新日時:
2014年7月18日




時系列
日付 摘要
2010 04/20 富山市大泉の3階建てマンション兼店舗の2階で、住人の会社役員の79歳男性と妻の75歳女性がひもで首を絞められ殺害され、部屋に灯油をまかれ火をつけられる
午後0時半頃、マンション兼店舗から出火。焼け跡の寝室から2人の遺体を発見
司法解剖の結果、女性の首にひものようなもので絞められたあとが見つかり、男性も首を圧迫されたことによる窒息死と判明
富山県警は殺人事件と断定し、富山中央署に捜査本部を設置
06/ 週刊文春編集部にCDとともに1枚の手書きの事件現場見取り図が送付される
09/ 富山県警警部補が自宅で数十個の睡眠導入剤を服用して自殺を図り、病院に搬送される
2012 08/01 富山県警は週刊文春編集部にあるCDと見取り図を押収
09/05 富山県警警部補が富山県警高岡署を訪れた旧知の男性に、同署が捜査していた24歳暴力団組員が近く逮捕されるという情報を漏らす
10/31 富山県警は、覚醒剤事件の捜査情報を知人男性に漏らした疑いがあるとして、県警警部補の54歳容疑者を地方公務員法(守秘義務)違反容疑で逮捕
11/21 富山地検は、処分保留に
富山県警は、別の男性に暴力団関係者の逮捕に関する捜査情報を漏らした疑いがあるとして、県警警部補の54歳容疑者を地方公務員法(守秘義務)違反容疑で再逮捕
12/07 富山地検は、54歳容疑者を地方公務員法違反(守秘義務)罪で起訴
富山地検は、処分保留にしていた10月31日逮捕の容疑分を不起訴処分(起訴猶予)
12/11 54歳容疑者を分限処分で休職に
12/22 富山県警は、同県警警部補で休職中の54歳容疑者を殺人、現住建造物等放火、死体損壊容疑で再逮捕
12/23 容疑者の自宅の家宅捜索
2013 01/02 富山県警は、富山市の神通川河口付近の川底や河川敷を捜索
01/11 富山簡裁は、54歳容疑者について、刑事責任能力の有無を調べるため、鑑定留置を決定(期間:4月10日までの3ヶ月)
03/25 富山県警は、殺人などの容疑で逮捕した同県警警部補の54歳容疑者を懲戒免職
04/05 富山地検が富山簡裁に鑑定留置の延長を請求し、富山簡裁は認める(期間:5月21日まで)
05/22 富山地検は勾留期限の22日、殺人や現住建造物等放火などの罪について処分保留としたと発表
07/24 富山地検は、殺人と現住建造物等放火などの疑いで逮捕・送検された富山県警の54歳元警部補を不起訴処分(嫌疑不十分)にし、発表
07/25 地方公務員法(守秘義務)違反の罪に問われた富山県警の54歳元警部補の判決公判で富山地裁は、懲役1年、執行猶予4年(求刑懲役1年)の判決を言い渡し
54歳被告は、勾留されていた富山拘置所から釈放される
08/02 富山地検が不起訴処分(嫌疑不十分)としたことについて、死亡した夫婦の遺族が、富山検察審査会に審査を申し立て
10/17 警察庁は、本件を、捜査特別報奨金(公的懸賞金)の対象事件に指定
2014 07/17 富山検察審査会は、55歳元警部補を嫌疑不十分で不起訴とした富山地検の判断について、「自白を裏付ける証拠がない」として不起訴相当の議決
更新日時:
2014年7月18日




週刊文春編集部に送った犯行告白文

 事件後2ヶ月経過した2010年6月に容疑者が週刊文春に送り、2012年8月1日、裁判所の差し押さえ令状により富山県警が入手し、CD−Rの中のデータによって容疑者逮捕にこぎつけることが出来たのですが・・・

 どのような内容だったのか?容疑者が週刊文春編集部に送ったCD−Rに入っていた犯行告白の全文(表記は原文のまま)は、以下の通りです。
 
 週刊文春編集部様

 突然のたより(CD―ROM)まことに申し訳ありません。

 殺伐とした事件が多い中、私も二人の人を殺めてしまった者でございます。

 4月20日、富山市内での資産家夫婦殺害放火事件の犯人は私です。

 警察の捜査は、未だ私の身辺には及んでおりません(決して富山の警察をばかにしているのではありません)旦那さんといっしょに仕事をしておられたKさんでさえ私のことは知らないと思います。

 人を二人も殺めてしまったことに弁解の余地がないことは十分判っておりますが、格差社会の歪みにはまり、憎悪を増幅させてしまったいきさつについて手記として書き記したいと思います。

 私が犯人であるという証拠は、同封の遺体の位置を記した略図を富山の警察の捜査本部に見せていただければわかっていただけると思います。

 手記の内容には、出自や家族構成、民族的な事柄など、私に結びつくようなことは一切書きませんが、殺めるに至ったいきさつについては十分な内容だと思います。

 私はやるべきことをすべてやり遂げたあと、自首するつもりです。(間違いなく死刑となるでしょう)

 私の生活は困窮しております。私のやり遂げなければならないことにもお金がかかります。ですから、まことに申し訳ないのですが、お買い上げいただくという形をとらせてもらえないでしょうか。

 お金の受け取りに警察の方や貴誌の記者の方が張り込まないという条件をお受けいただけるのであれば、6月24日発売の貴誌末巻の「読者より」のページの片隅に

 誓う・守るを清酒、手記を酒器として

 清酒・酒器○○○(金額)

と掲載していただき、金額が希望する程度のものに近ければ、送金の方法をお知らせし、お金を受け取った後、手記をお送りいたします。

 貴誌のモラルに反するということで、お買い上げできないことも想定して、これと同じものを、週刊現代さんとポストさんにも送らさせていただきました。

 ただ、金額を吊り上げるものではなく、あくまで、希望するものに近い雑誌に送らせてもらいたいと思っています。

 馬鹿なことをしでかした馬鹿な人間の遺族感情を逆なでする行為ではございますが、歪んでしまったいきさつをどうか知ってもらいたく、このような愚挙に出た次第です。

 よろしくお願いいたします。

「妻から先に首絞めた」 殺人放火容疑の警部補 - 北日本新聞社(2013年1月10日)

 CD−Rにデータを入れて送られたとしても、文章の場合は、PDFやワード、メモ帳など、何らかのファイルを使用しないことには、CD−Rにデータを入れれません。

 PDFファイルやワードファイルを作った場合、そのファイルのプロパティで確認してもらえば分かると思いますが、作成に使ったパソコンの登録名が、自動的にファイルの作成者欄に入ります。

 データに容疑者の名前が入っていたとのことなので、パソコンの登録名に自分のフルネームを使用し、ワードやPDFを使って文書を作成した可能性が高いように考えられます。

 8月1日に証拠品を押収したとしてもプロパティはすぐに確認できますから、ほどなく容疑者が特定されます。

 時系列で見ると、捜査線上に浮上してから、極秘で内偵をしていたら、地公法違反行為をしたので、自殺されないように、先にその地公法違反容疑で逮捕して、身柄を確保したように感じられます。
更新日時:
2013年1月10日




参考法規

刑法

(強盗致死傷)
第二百四十条  強盗が、人を負傷させたときは無期又は六年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する。

(殺人)
第百九十九条  人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。

(現住建造物等放火)
第百八条  放火して、現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物、汽車、電車、艦船又は鉱坑を焼損した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。

(死体損壊等)
第百九十条  死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、三年以下の懲役に処する。

地方公務員法

(秘密を守る義務)
第三十四条  職員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、また、同様とする。

(守秘義務違反)
第六十条  左の各号の一に該当する者は、一年以下の懲役又は三万円以下の罰金に処する。
二  第三十四条第一項又は第二項の規定(第九条の二第十二項において準用する場合を含む。)に違反して秘密を漏らした者

罪名 該当法 法定刑 量刑例
強盗殺人罪 刑法第240条 死刑、無期懲役 主たる罪が殺人罪の場合

強盗殺人罪の場合
殺人罪 刑法第199条 死刑、無期、5年以上の懲役
現住建造物等放火罪 刑法第108条 死刑、無期、5年以上の懲役
死体損壊罪 刑法第190条 3年以下の懲役
地方公務員法違反罪
(守秘義務)
地公法第60条第2号 1年以下の懲役、3万円以下の罰金

※ 死刑がやむを得ない場合求刑死刑に対しての判決例
更新日時:
2012年12月23日




行政サイドの動き
日付 摘要
2012 12/23 富山県警本部長は、県警本部で幹部を集め、強い危機感をにじませて訓示
12/24 富山県公安委員会が臨時会を開催
12/25 富山県警は緊急署長会議を開催
12/27 富山県議会は教育警務委員会を開催
12/28 富山県警は毎年恒例の執務納め式を中止
2013 01/03 富山県警は人事移動で警務体制を強化
01/06 富山県警は緊急副署長等会議を開催
03/25 富山県警は、殺人容疑などで逮捕された警部補、54歳容疑者を懲戒免職とするとともに、当時の幹部ら11人の監督責任などを問い本部長訓戒などの処分に。警察庁も、当時の本部長(現近畿管区警察局総務監察部長)を長官訓戒処分
更新日時:
2013年3月26日




公判関係

地方公務員法(守秘義務)違反罪について

第一審 富山地裁(田中聖浩裁判長)
日付 摘要
2013 06/27 初公判 (冒頭陳述、罪状認否、論告求刑、最終弁論) 
被告は起訴事実を認め、検察側は懲役1年を求刑し、結審
07/25 第2回公判 (判決) 富山地裁は、懲役1年、執行猶予4年(求刑懲役1年)の判決を言い渡し
 
更新日時:
2013年7月30日




判決状況

氏名 罪名 第一審 控訴審 上告審
求刑 判決 裁判所・日付 判決 裁判所・日付 判決 裁判所・日付
T.K. 地公法違反罪 求刑懲役1年 懲役1年(4) 富山地裁
 2013/7/25
           
更新日時:
2013年7月30日



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