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少年殺人事件

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長崎・佐世保高1女子殺害事件


事件概要

 2014年7月26日、同級生の家に遊びに行った少女から母親に、午後6時40分頃、「7時ごろに帰る」とメールが届いたが、7時以降になっても帰宅せず行方不明に。午後11時過ぎ、父親が警察に110番通報した。

 翌27日、午前3時20分頃、長崎県佐世保市島瀬町のマンション一室で、同市祇園町の県立高校1年の15歳少女が頭から血を流して倒れているのを、捜索願を受けて捜していた県警佐世保署員が発見。15歳少女は首などを切断され、既に死亡していた。

 事情を聞くため、この部屋に住む15歳女子生徒を佐世保署へ任意同行。女子生徒が「自分がやった」と殺害を認めたため、午前6時11分、県警捜査1課は殺人容疑で緊急逮捕した。その後、女子生徒は「全て自分一人でやった」と供述し、遺体切断も認めた。

 28日午後、長崎県警は、26日午後8時頃、15歳同級生の後頭部を多数回殴り、ひもで首を絞めて殺害した疑いがあるとして、殺人容疑で16歳女子生徒を長崎地検佐世保支部に送検。8月7日、17日まで10日間の勾留延長した。

長崎県佐世保市島瀬町周辺の地図 - Yahoo!地図
 8月8日、佐世保簡裁は、長崎地検佐世保支部の請求に基づき、精神鑑定のため3ヶ月間の鑑定留置を決定した。期間は8月11日から11月10日まで。11月5日、佐世保簡裁は長崎地検佐世保支部の請求に基づき、12月24日までの延長を認めた。12月19日、佐世保簡裁は長崎地検佐世保支部の請求に基づき、2015年1月16日までの再延長を認めた。

 2015年1月16日、検察側の精神鑑定が終了。16歳少女を県外の医療機関から佐世保署に移送し、一旦停止していた勾留を再開。同20日、2014年3月2日未明に自宅で寝ていた父親の頭などを金属バットで殴り、殺害しようとしたとして、長崎県警は16歳少女を殺人未遂容疑で再逮捕。同30日、長崎地検は、16歳少女を殺人、殺人未遂、窃盗、死体損壊の非行事実で長崎家裁に送致。同日家裁は少年審判開始を決定。2月12日までの2週間、少女を長崎少年鑑別所に収容する観護措置も決定した。家裁は2月26日までの2週間の観護措置を延長した。

 2月23日、長崎家裁は、精神鑑定のため長崎少年鑑別所から移送し、他の施設に留置した。期間は5月12日まで。5月8日、長崎家裁(平井健一郎裁判長)は、少女の鑑定留置期限を延長を決定した。期間は6月17日まで。

 6月17日、16歳少女の精神鑑定を終了。家裁は6月30日までの観護措置を決定。少女の身柄を長崎少年鑑別所に戻した。家裁は、6月30日までの観護措置期間を2週間延長し、7月14日までと決定した。

 7月13日、長崎家裁(平井健一郎裁判長)は、16歳少女が神経発達障害の一種で共感性が欠如した重度の「自閉症スペクトラム」であり、「不安や恐怖の感情が弱い、非常に特異な例」と判断。猫を殺すことに満足できず殺人欲求を抱き、制御できなくなったと認定し、殺人などの非行事実で家裁送致された少女を医療(第3種)少年院に送致する保護処分を決定した。
更新日時:
2015年7月14日




時系列
日付 摘要
2014   15歳少女がハンマーやのこぎりをホームセンターで購入
07/19 頃、15歳少女が同級生を7月26日に一人住まいしているマンションの自室に誘う
07/26 午後3時頃、15歳少女が同級生に会うために家を出る
午後6時40分頃、少女の母親に少女から「7時ごろに帰る」とメールが届く
7時を過ぎても少女は帰宅せず
午後8時頃、15歳少女が15歳同級生の後頭部を多数回殴り、ひもで首を絞めて殺害殺人
15歳少女が殺害した15歳同級生の首、左手首を切断、腹部を切り開く死体損壊
午後11時過ぎ、少女の父親が「娘が帰宅しない」と110番通報
07/27 午前3時15分頃、県警捜査員が少女の父親らを伴ってマンションを訪れ、部屋の中にいた少女を電話でマンション玄関まで呼び出す。少女は「(女子生徒のことは)知らない」と答える
午前3時20分頃、長崎県佐世保市島瀬町のマンション一室で、同市祇園町の県立高校1年の15歳少女が頭から血を流して倒れているのを、捜索願を受けて捜していた県警佐世保署員が発見
15歳女子生徒を佐世保署へ任意同行し、事情聴取
午前6時11分、長崎県警は、長崎県佐世保市の高校1年の15歳女子生徒を殺人容疑で緊急逮捕
女子生徒は「全て自分一人でやった」と供述し、遺体切断も認める
07/28 司法解剖の結果、頸部圧迫による窒息死で26日午後8〜10時に死亡と判明
午後、26日午後8時頃、15歳同級生の後頭部を多数回殴り、ひもで首を絞めて殺害した疑いがあるとして、長崎県警は殺人容疑で16歳女子生徒を長崎地検佐世保支部に送検
08/07 長崎地裁佐世保支部は、長崎地検佐世保支部の請求に基づき、17日まで10日間の勾留延長を認める
08/08 佐世保簡裁は、長崎地検佐世保支部の請求に基づき、精神鑑定のため3ヶ月間の鑑定留置を決定
(期間:8月11日〜11月10日)
08/09 高校が、夏休みの登校日にあわせて全校集会を開き、校長が命の大切さを訓示し、全員で黙とう。カウンセリングを受けた生徒数は、9日の6人を含め、延べ168人に
10/05 午後4時すぎ、父親(53歳)の自宅を訪れた知人女性が、首をつっているのを見つけ、消防に通報。消防を通じて連絡を受けた佐世保署員が駆け付け、死亡を確認
11/05 長崎地検佐世保支部は、少女の鑑定留置期間について、佐世保簡裁が12月24日までの延長を認めたと発表
12/19 長崎地検佐世保支部は、少女の鑑定留置期間について、佐世保簡裁が2015年1月16日までの再延長を認めたと発表
2015 01/16 検察側の精神鑑定が終了。16歳少女を県外の医療機関から佐世保署に移送
01/20 2014年3月2日未明に自宅で寝ていた父親の頭などを金属バットで殴り、殺害しようとしたとして、長崎県警は16歳少女を殺人未遂容疑で再逮捕
01/30 長崎地検は、16歳少女を殺人、殺人未遂、窃盗、死体損壊の非行事実で長崎家裁に送致
長崎家裁は審判開始を決定。2月12日までの2週間、少女を長崎少年鑑別所に収容する観護措置も決定
02/10 家裁送致された16歳少女の付添人弁護士は、「刑務所では真の意味の更生ができない」として、少女を医療少年院に送致するよう求める意見書を長崎家裁に提出したと明らかに
02/12 長崎家裁は少女の観護措置を延長。2月26日までの2週間
02/16 長崎県は、16歳少女に関して精神科医から事件前に寄せられた通報を放置したとして、佐世保こども・女性・障害者支援センター(児童相談所)の所長ら3人を処分
02/20 長崎家裁 第1回審判 少女の人定確認と非行事実の確認
02/23 長崎家裁は、精神鑑定のため長崎少年鑑別所から移送し、他の施設に留置 (期間:5月12日まで)
05/08 長崎家裁(平井健一郎裁判長)は、少女の鑑定留置期限を延長決定 (期間:6月17日まで)
06/17 16歳少女の精神鑑定を終了
家裁は6月30日までの観護措置を決定。少女の身柄を長崎少年鑑別所に戻す
06/26 家裁は、6月30日までの観護措置期間を2週間延長し、7月14日までと決定
07/09 長崎家裁 第2回審判 被害者の父親が意見陳述 
07/10 長崎家裁 第3回審判 午後1時半からおよそ1時間15分
07/13 長崎家裁 第4回審判 長崎家裁は、殺人などの非行事実で家裁送致された16歳少女を医療(第3種)少年院に送致する保護処分を決定
更新日時:
2015年7月14日




被害者の両親が手記を公開

 大切に育ててきた、またこれからも育てていくつもりの娘との突然の別れがどうしてもまだ信じられずにおります。
 少しづつですが娘を失った事を実感するのがやっとで他の事は何も考えられずにいます。
 そしておそらく自分の身に何がおこったかわかってないであろう娘がただただかわいそうです。
 私達の最愛の娘の命と将来をうばった犯人を決して許すことはできません。
 今は、今後の捜査の行方を静かに見守りたいと思います。
 警察関係の皆様や捜査に御協力いただいている皆様や私達家族の事を心配して下さっている皆様には感謝の気持ちで一杯です。

「まだ信じられない」=被害生徒の両親が手記−高1女子殺害(時事通信)
 

 「家族の中心にいた笑顔のたえない大切な娘だった」と振り返り、「理不尽に娘の命を奪ったあの行為をも決して許す事はできませんし、この気持ちもかわる事はありません」とつづった。

佐世保事件の遺族、手記を公表 「毎日涙があふれる」(共同通信)
更新日時:
2014年9月19日




加害者の父親が謝罪

(共同通信の取材に知人の弁護士を通じて書面で)
 どんな理由、原因でも娘の行為は決して許されるものではない。おわびの言葉さえ見つからない。
 複数の病院の助言に従いながら夫婦で最大限のことをしてきたが、私の力が及ばず、誠に残念。
 (被害者に対して)何の落ち度もない。人生の喜びや幸せを経験する時間を奪ってしまった。苦しみと無念さ、ご遺族の衝撃と悲しみの深さを考えると胸が張り裂ける思い。本当に申し訳ございません。

佐世保殺害事件、生徒の父が謝罪  「決して許されぬ行為」(共同通信)
更新日時:
2014年8月3日




「人を殺してみたい」という欲望

日付 摘要
2009年 12月初旬
〜10日頃
少女が同じクラスの男児の給食に1回、女児の給食に4回、それぞれ水道水で薄めた塩素系の液体漂白剤を混入(健康被害は無かった。が、口に入れるべきものではない漂白剤を他の児童の給食に混入していることから暴行に該当。ただし当時12歳のため事件にはならない)
12月14日 同じクラスの児童が「(少女が)給食に変なものを入れている」と担任の男性教諭に報告して発覚
担任が事情を聴くと、少女は「給食のなかに入れた」と認める
12月15日 担任は校長と教頭に相談。佐世保市教育委員会にも報告し、少女と被害児童2人の保護者に連絡
12月16日 少女は両親と校長に付き添われて、男児とその両親を自宅に訪問し謝罪
12月19日 少女は両親と校長に付き添われて、学校で女児とその両親と面会し謝罪
2013年   少女は、寝ている母を殺そうと寝室まで行ったが、思いとどまる
10月 母親が膵臓がんで亡くなる
2014年 2月 父親が少女を祖母(父親の母)の養子にする
3月2日 自宅で就寝中だった父親の頭部などを金属バットで数回殴打。父親は頭蓋骨陥没骨折など大怪我(怪我をさせれば傷害ですが、殺すつもりで殺傷能力がある金属バットで頭部を複数回殴打しているため殺人未遂に該当)
4月 少女が実家を出てマンションで1人暮らしを開始
5月 父親が再婚
6月10日 少女を診察した精神科医は、長崎県佐世保こども・女性・障害者支援センターに「(ある少女が)人を殺しかねない」という趣旨の相談をする
7月 少女は新しい母親に「人を殺したい」という趣旨の話をする
7月26日 午後8時頃、少女が同級生の後頭部を多数回殴り、ひもで首を絞めて殺害殺人容疑)
少女が殺害した同級生の首、左手首を切断、腹部を切り開く死体損壊容疑)
※ 時系列の内容は、複数のメディアから配信され、情報として確実だと思われるものを抜粋してあります。

 まず、少女が小学生の時、給食に5度漂白剤を混入していますが、相手の児童に健康被害が無かったことで結果的に謝罪で済んでいます。次に、今年の3月に父親を殺すつもりで殺傷能力がある金属バットで複数回頭部を殴打して怪我をさせていますが、父親は治療の際に娘に殴られたとは申告していません。

 「殺してはならぬ。姦淫してはならぬ。盗んではならぬ」。この3つは十戒に入っている文言ですが、言うまでもなく、当たり前に、してはならないことです。

 父親が弁護士で亡くなった母親が元教育委員という立場で地元では名士で通っている家庭なので、事を穏便に済ませたいという気持ちを持つのは分かるのですが、少女が、いくら「してはならないこと」をしても、それを諭すのではなく、両親が尻拭いしたり、隠したりし、実家から離して少女を一人住まいさせたことで、少女は父親から見放されて状態になってしまいました。

 中学生や高校生の時期は、受験時期と相まってストレスを蓄積しやすくなりますから接し方が難しくなるのですが、本件の少女は、その時期に母親と死別しています。子供にとっては生き別れになる離婚でも大きなストレスになるのが、この世にいなくなる死に別れなら尚更です。父親は、母親を失った子供がどういう精神状態になっているかを考え、接してあげないといけない時期なのに、一周忌どころか、初盆も済んでいない半年後には再婚ですから、子供のことを何も考えていなかったとしか思えません。

 警察の家宅捜索で100万円の現金があったことが分かっていますが、お金に不自由しなくても、父親からの愛情を感じない状態になった結果、少女を孤立させてしまい、進学した高校にも行かなくなり(1学期間で3日だけ通学)、少女の「人を殺してみたい」という欲望をどんどん増幅させてしまったように感じます。

 本件のような大事(殺人事件)に至っては、名士であるが故に少女と言えども加害者特定も容易(2chでは本件の加害者特定が27日13時頃にはされていました)ですし、新聞社だけでなく、週刊誌も記事にしますから、これまで作り上げた地位、名声などが全て吹っ飛んでしまいます。本件では、少女からシグナルが出ていましたから、父親が少女と正面から向き合っていれば、こういう事態を防ぐことも可能だったのに・・・ と思ってしまいます。

 以下はいろいろな記事を読んで、少女が事件を起こす際、どんな気持ちだったかを推測してみました。

 人を殺したい。でも、父親は一度して失敗してるし、父親や継母は、自分に対して警戒しているから難しいと判断した。それでも人を殺したいという欲望を満たしたいし、確実に殺すにはどうしたらいいかを考えた時、一番仲が良い友達なら気を許すから、そういう機会もあるだろうと、前もって友達を誘った。友達と会うまで日にちがあったから、殺害に使う道具も前もって購入して準備することができました。

 実際に友達が遊びに来た時、長時間一緒にいたら、「人を殺してみたい」という欲望が膨らんでいき、気持ちを抑えきれず、機会があった時、用意しておいたハンマーで頭部を殴打し、紐状の物で首を絞めて窒息死させ、少女は、「人を殺してみたい」という欲望を満たしました。

 その後、首や手首を切断して腹部を開腹していますが、これも、「人を解剖してみたい」という欲望から、その欲望を満たすための行為のように思います。もし警察が踏み込むのが遅ければ、可能性として、もっと損壊の程度が大きかったように感じます。

 本件は仲の良い友達で、恨みも無かった相手を殺しているので動機が分かりにくいかもしれませんが、これを別の犯罪に当てはめて考えると分かりやすくなると思います。

 例えば強姦の場合は、相手に恨みが無かろうが、男の「(誰でもいいから)人を犯してみたい(女性を犯したい)」という欲望を満たすために、(不特定多数の)女性に対して強姦行為をしますから、「女性を犯したい」という欲望が動機になります。また、強盗や窃盗の場合、人の財物(お金など)が欲しいという欲望によって行われる犯罪行為です。性や財物(金など)に対する欲望を持っている人と同様に、人を殺したいという欲望を持っている人がいたとしても何の不思議もありません。よって、本件では、単純に、少女の言う「人を殺してみたい」という欲望が殺害の動機になっていると思います。

 今後は、鑑定留置をしたり、家裁送致して、審判で不処分や保護処分、刑事処分のいずれかの処分がでていくのですが・・・ 本件は、前もって殺害に使う道具を用意し、人を殺してみたかったとその欲望を満たすために実際に殺しています。「人を殺してみたい」という欲望を満たすための利欲的な殺人で、非常に殺人計画性が強固なので、少年院送致などの保護処分ではなく、検察官送致(逆送)して、大人と同様に刑事裁判を受けさせるのが適当だと私は思います。
更新日時:
2014年8月10日




参考法規

刑法

(殺人)
第百九十九条  人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。

(未遂罪)
第二百三条  第百九十九条及び前条の罪の未遂は、罰する。

(窃盗)
第二百三十五条  他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

(死体損壊等)
第百九十条  死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、三年以下の懲役に処する。
少年法

(死刑と無期刑の緩和)
第五十一条  罪を犯すとき十八歳に満たない者に対しては、死刑をもつて処断すべきときは、無期刑を科する。
2  罪を犯すとき十八歳に満たない者に対しては、無期刑をもつて処断すべきときであつても、有期の懲役又は禁錮を科することができる。この場合において、その刑は、十年以上二十年以下において言い渡す。

(不定期刑)
第五十二条  少年に対して有期の懲役又は禁錮をもつて処断すべきときは、処断すべき刑の範囲内において、長期を定めるとともに、長期の二分の一(長期が十年を下回るときは、長期から五年を減じた期間。次項において同じ。)を下回らない範囲内において短期を定めて、これを言い渡す。この場合において、長期は十五年、短期は十年を超えることはできない。
2  前項の短期については、同項の規定にかかわらず、少年の改善更生の可能性その他の事情を考慮し特に必要があるときは、処断すべき刑の短期の二分の一を下回らず、かつ、長期の二分の一を下回らない範囲内において、これを定めることができる。この場合においては、刑法第十四条第二項 の規定を準用する。
3  刑の執行猶予の言渡をする場合には、前二項の規定は、これを適用しない。

罪名 該当法 法定刑 量刑例
殺人罪 刑法第199条 死刑、無期、5年以上の懲役 主たる罪が殺人罪の場合
殺人未遂罪 刑法第203条
窃盗罪 刑法第235条 10年以下の懲役、50万円以下の罰金
死体損壊罪 刑法第190条 3年以下の懲役

※ 殺人事件・判例 少年事案
更新日時:
2014年8月6日




少年事件での刑事処分

 少年事件(14歳以上)は、原則として家庭裁判所に送致され、家庭裁判所が、審判不開始、不処分、保護処分(少年院送致、保護観察)、検察官送致(逆送)などの判断をする。ただし、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪(殺人、強盗致死などの罪)の事件で、その罪を犯した時に16歳以上の少年については原則逆送(少年法第20条第2項)。

少年法

(検察官への送致)
第二十条  家庭裁判所は、死刑、懲役又は禁錮に当たる罪の事件について、調査の結果、その罪質及び情状に照らして刑事処分を相当と認めるときは、決定をもつて、これを管轄地方裁判所に対応する検察庁の検察官に送致しなければならない。
2  前項の規定にかかわらず、家庭裁判所は、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪の事件であつて、その罪を犯すとき十六歳以上の少年に係るものについては、同項の決定をしなければならない。ただし、調査の結果、犯行の動機及び態様、犯行後の情況、少年の性格、年齢、行状及び環境その他の事情を考慮し、刑事処分以外の措置を相当と認めるときは、この限りでない。

 家庭裁判所が少年を刑事処分にする必要があると認めた場合、検察官送致(逆送)した後、地方裁判所で刑事裁判として審理される。
更新日時:
2014年7月29日



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