群馬・前橋連続殺人事件

事件概要
2014年11月11日、午前11時20分頃、前橋市日吉町１、無職、小島由枝さん（93）が自宅で頭から血を流して倒れているのを訪ねてきた長女が見つけ、110番通報した。発見時、小島さんは既に死亡していた。群馬県警捜査1課は現場の状況から強盗殺人事件とみて、前橋署に捜査本部を設置した。司法解剖の結果、小島由枝さんの死因は刃物で頭・顔・首などを刺されたり切られたりしたことによる、「失血死」と判明した。 　12月16日、前橋市三俣町２、川浦種吉さん（81）と妻二美江さん（80）が何者かに刃物で首や胸などを刺された。2日後、種吉さんが首などを刺され、搬送先の病院で死亡した。妻の二美江さんは全治2〜3ヶ月の重傷に。 　12月21日未明、何者かが前橋市の飲食店に盗み目的で忍び込んだ。同23日、群馬県警は男を建造物侵入容疑で逮捕。関係先を家宅捜索し、容疑者宅から凶器とみられる包丁や血のついた着衣などを発見した。	群馬県前橋市三俣町2丁目周辺の地図 - Yahoo!地図
12月26日、群馬県警は、16日午前11時50分ごろ、前橋市三俣町２丁目の川浦種吉さん宅に侵入し、川浦さんの妻二美江さんがトイレから出てきたところを首や胸などを刺して殺そうとした疑いがあるとして、前橋市本町１丁目、無職土屋和也容疑者（26）を川浦二美江さんに対する殺人未遂容疑で逮捕した。27日、群馬県警は26歳容疑者を送検した。 　2015年1月15日、群馬県警前橋署捜査本部は、川浦種吉さん（81）に対する殺人容疑で、無職土屋和也容疑者（26）を再逮捕。2月5日、前橋地検は26歳男を強盗殺人、強盗殺人未遂などの罪で起訴した。 　2月5日、群馬県警前橋署捜査本部は、金品を奪う目的で2014年11月に小島由枝さん（93）宅に侵入し、小島さんを殺害した疑いが強まったとして、強盗殺人と住居侵入の容疑で、26歳男を再逮捕。2月26日、前橋地検は26歳男を強盗殺人、住居侵入罪で追起訴した。
更新日時： 2015年2月27日

時系列

日付 摘要 2014 11/11 前橋市日吉町１、小島由枝さん（93）が刃物で首や胸などを刺される 午前11時20分頃、前橋市日吉町１、無職、小島由枝さん（93）が自宅で頭から血を流して倒れているのを訪ねてきた長女（67）が見つけ、110番通報。小島さんは既に死亡していた 群馬県警捜査1課は現場の状況から強盗殺人事件とみて、前橋署に捜査本部を設置   司法解剖の結果、小島由枝さんの死因は刃物で頭・顔・首などを刺されたり切られたりしたことによる、「失血死」と判明 12/16 前橋市三俣町２、川浦種吉さん（81）と妻二美江さん（80）が刃物で首や胸などを刺される 12/18 川浦種吉さんが首などを刺され、搬送先の病院で死亡 12/21 未明、何者かが前橋市の飲食店に盗み目的で忍び込む 12/23 群馬県警は土屋容疑者を建造物侵入容疑で逮捕   群馬県警は関係先を家宅捜索。容疑者宅から凶器とみられる包丁や血のついた着衣などを発見 12/26 群馬県警は、16日午前11時50分ごろ、前橋市三俣町２丁目の川浦種吉さん宅に侵入し、川浦さんの妻二美江さんがトイレから出てきたところを首や胸などを刺して殺そうとした疑いがあるとして、前橋市本町１丁目、無職土屋和也容疑者（26）を川浦二美江さんに対する殺人未遂容疑で逮捕し、発表 12/27 群馬県警は、26歳容疑者を前橋地検に送検 2015 01/15 群馬県警前橋署捜査本部は、川浦種吉さん（81）に対する殺人容疑で、無職土屋和也容疑者（26）を再逮捕 02/05 前橋地検は、26歳男を強盗殺人、強盗殺人未遂などの罪で起訴 群馬県警前橋署捜査本部は、金品を奪う目的で2014年11月に小島由枝さん（93）宅に侵入し、小島さんを殺害した疑いが強まったとして、強盗殺人と住居侵入の容疑で、26歳男を再逮捕 02/26 前橋地検は、26歳男を強盗殺人、住居侵入罪で追起訴 リンク時事通信｜産経新聞

更新日時： 2015年2月27日

参考法規

刑法 （強盗致死傷） 第二百四十条 　強盗が、人を負傷させたときは無期又は六年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する。 （未遂罪） 第二百四十三条 　第二百三十五条から第二百三十六条まで及び第二百三十八条から第二百四十一条までの罪の未遂は、罰する。 （住居侵入等） 第百三十条 　正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。 罪名 該当法 法定刑 量刑例 強盗殺人罪 刑法第240条 死刑、無期懲役 強盗殺人罪の場合 強盗殺人未遂罪 刑法第243条 住居侵入罪 刑法第130条 3年以下の懲役、10万円以下の罰金 ※　無期懲役仮釈放者の平均在所年数 ※　求刑死刑に対しての判決例｜死刑がやむを得ない場合｜死刑執行方法

更新日時： 2015年1月18日

公判関係

第一審　前橋地裁（鈴木秀行裁判長）　裁判員裁判 事件番号：平成27年（わ）第43号等｜傍聴券交付情報：前橋地方裁判所

日付 摘要 2016 6/30 初公判 （冒頭陳述、罪状認否）　27歳被告は無言のままで認否については触れず、代わって弁護人が金などを奪ったことは認めた上で、「犯行前の時点では殺意がなく、被告の行為は未必の殺意である」などと主張。被告は罪状認否の際、床に座り込むなど取り乱した様子を見せ、鈴木裁判長から「今は答弁できないか」と問われると、黙ってうなずいた。 7/01 第2回公判 （被告人質問）　被告は「逃げようとか、殺そうとか、いろいろ考えた」などと、つぶやくように答えたものの、なぜ犯行に至ったのかなどの肝心な点には何度も黙り込むなどした。重傷を負った妻の二美江さんの供述書を証拠提出 7/04 第3回公判 （被告人質問）　被告は「覚えていません」といった曖昧な答弁を繰り返す 7/05 第4回公判 （証人尋問）　精神鑑定した男性医師は、殺人と殺人未遂の事件1件ずつについて、「障害の影響による衝動的な行動が現れた結果と考えられる」と証言 7/07 第5回公判 （証拠調べ、遺族の意見陳述、証人尋問）　被告の供述調書を証拠採用、法廷で読み上げ。取り調べ時のＤＶＤを法廷で再生。被害者の長女が意見陳述。被告の母親が証人出廷 7/11 第6回公判 （論告求刑、最終弁論）　検察側は死刑を求刑 7/20 第7回公判 （判決）　前橋地裁（鈴木秀行裁判長）は、27歳被告に対して「強固な殺意で執拗かつ残虐に高齢者を殺害したことは非礼かつ冷酷」として求刑通り死刑を言い渡し

2016年7月20日、27歳被告の弁護側は判決を不服として即日控訴

控訴審　東京高裁（栃木力裁判長）

日付 摘要 2017 9/6 初公判 （冒頭陳述）　28歳被告は、「申し訳ない気持ちでいっぱいです」と謝罪する一方、殺害状況については「覚えていない」と繰り返した。 11/1 第2回公判 　 2018 2/14 判決公判 （判決）　東京高裁（栃木力裁判長）は「命を奪ったことを認識しながら悔い改めず、再度強盗殺人に及んだ。強固な殺意に基づく執拗、残虐な行為で、犯情は誠に重い」として、１審判決を支持し、弁護側の控訴を棄却

上告審　最高裁

更新日時： 2019年3月7日

判決状況

氏名	罪名	第一審			控訴審		上告審
		求刑	判決	裁判所・日付	判決	裁判所・日付	判決		裁判所・日付
土屋和也	強盗殺人罪	求刑死刑	死刑	前橋地裁 2016/7/20	控訴棄却	東京高裁 2018/2/14			最高裁

更新日時： 2019年3月7日

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