事件概要

2012年10月16日未明、沖縄本島中部で、2人組の外国人に、帰宅途中の飲食店従業員の女性が襲われ強姦され、首に軽傷を負い、持っていたかばんを盗られた。女性の関係者が沖縄署に通報。同日、沖縄県警は、23歳米海軍上等水兵Aと23歳米海軍3等兵曹Bを集団強姦致傷容疑で逮捕した。 　2人は米テキサス州フォートワース海軍航空基地所属で、在沖縄米軍所属ではなかった。16日午前に任務で米領グアムに出国する予定だった。 　11月6日、那覇地検は、23歳容疑者Ａを集団強姦致傷と強盗罪で、23歳容疑者Ｂを集団強姦致傷罪でそれぞれ那覇地裁に起訴した。

更新日時： 2012年11月7日

時系列

日付 摘要 2012 10/16 未明、沖縄本島中部で、外国人が、日本語で「ありがとう」などと帰宅途中の女性に声を掛けたが、女性が無視したため追いかけて首を絞める 午前3時35分〜4時20分、帰宅途中の飲食店従業員の女性が襲われ強姦され、首に軽傷を負い、持っていたかばんがなくなる 女性の関係者が沖縄署に通報 午前7時半、警察官が事件現場に近い宿泊施設にいた容疑者Ａを見つけ、集団強姦致傷容疑で緊急逮捕 午後1時46分、事件現場近くの路上で容疑者Ｂを見つけ、集団強姦致傷容疑で逮捕 両容疑者は、米テキサス州フォートワース海軍航空基地所属の23歳米海軍上等水兵Aと23歳米海軍3等兵曹Bと判明 11/05 帰宅途中だった女性を乱暴した際、女性のバッグ内の財布から現金約7000円を奪った疑いがあるとして、23歳容疑者Ａを強盗容疑で那覇地検に追送検 11/06 那覇地検は、23歳容疑者Ａを集団強姦致傷と強盗罪で、23歳容疑者Ｂを集団強姦致傷罪で起訴

更新日時： 2012年11月7日

起訴状況

刑法 （強姦） 第百七十七条 　暴行又は脅迫を用いて十三歳以上の女子を姦淫した者は、強姦の罪とし、三年以上の有期懲役に処する。十三歳未満の女子を姦淫した者も、同様とする。 （集団強姦） 第百七十八条の二 　二人以上の者が現場において共同して第百七十七条又は前条第二項の罪を犯したときは、四年以上の有期懲役に処する。 （集団強姦致死傷） 第百八十一条 ３ 　第百七十八条の二の罪又はその未遂罪を犯し、よって女子を死傷させた者は、無期又は六年以上の懲役に処する。 （強盗） 第二百三十六条 　暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。 罪 該当法 法定刑 量刑例 集団強姦致傷罪 刑法第181条第3項 無期、6年以上の懲役 強姦致死傷罪の場合 強盗罪 刑法第236条 5年以上の有期懲役

更新日時： 2012年11月7日

集団強姦致傷罪について

2005/6/22〜2011/11/8（No.001〜No.1000）のデータを元にグラフを作成 （刑の細かい分類グラフは　集団（準）強姦致死傷、（準）強姦致死傷罪の場合　のページへどうぞ） 　集団強姦致死傷罪の判決例は少ないので、強姦致死傷罪の場合と一緒にしてあるのですが、本件は集団強姦致傷罪で起訴されています。集団強姦致傷罪がどれくらいの量刑なのかを知るために、強姦致死傷罪の場合の判決例のページから集団強姦致死傷罪の例を抜粋してみました。 No. 判決 求刑 罪名 裁判所 日付 1153 裁判員 懲役１６年 求刑懲役18年 集団強姦致傷、わいせつ目的略取などの罪 山形地裁 2012/07/12 1142 裁判員 懲役８年 求刑懲役10年 集団強姦致傷、わいせつ目的略取などの罪 山形地裁 2012/06/21 1136 裁判員 懲役１６年 求刑懲役18年 集団強姦致傷などの罪 甲府地裁 2012/06/14 1109 裁判員 懲役１６年 求刑懲役18年 集団強姦致傷などの罪 甲府地裁 2012/04/19 994 裁判員 懲役１８年 求刑懲役20年 集団強姦致傷、監禁、わいせつ略取などの罪 大津地裁 2011/10/21 994 裁判員 懲役１９年 求刑懲役22年 集団強姦致傷、監禁、わいせつ略取などの罪 大津地裁 2011/10/21 878 裁判員 2被告 懲役２４年 2被告 求刑懲役30年 集団強姦致傷などの罪 千葉地裁 2011/02/21 748 控訴棄却 無期懲役 　 集団強姦致傷などの罪 広島高裁 2010/08/30 683 裁判員 懲役５年6月 求刑懲役9年 集団強姦致傷罪 大分地裁 2010/06/04 683 裁判員 懲役７年6月 求刑懲役10年 集団強姦致傷罪 大分地裁 2010/06/04 652 控訴棄却 懲役９年 罰金40万円 追徴金12,000円 　 集団強姦致傷、わいせつ目的略取、監禁などの罪 福岡高裁宮崎支部 2010/04/22 640 裁判員 無期懲役 求刑無期懲役 集団強姦致傷などの罪 東京地裁立川支部 2010/03/18 577 裁判員 懲役１３年 求刑懲役15年 集団強姦致傷などの罪 東京地裁立川支部 2009/12/11 569 裁判員 3被告 懲役３年（５） 3被告 求刑懲役6年 集団強姦致傷などの罪 奈良地裁 2009/11/30 569 裁判員 懲役３年 求刑懲役6年 集団強姦致傷などの罪 奈良地裁 2009/11/30 526 　 2被告 懲役６年6月 2被告 求刑懲役7年 集団強姦致傷、わいせつ目的略取、監禁罪 福井地裁 2009/07/16 498 　 懲役９年 罰金40万円 追徴金12,000円 求刑懲役12年 罰金40万円 追徴金12,000円 集団強姦致傷、わいせつ目的略取、監禁などの罪 宮崎地裁 2009/04/16 456 　 懲役４年6月 求刑懲役6年 集団強姦致傷罪 福井地裁 2008/12/12 456 　 懲役６年6月 求刑懲役8年 集団強姦致傷罪 福井地裁 2008/12/12 289 　 懲役１１年 求刑懲役13年 集団強姦致傷、わいせつ略取などの罪 京都地裁 2007/10/09 289 　 懲役１６年 求刑懲役18年 集団強姦致傷、わいせつ略取などの罪 京都地裁 2007/10/09 249 　 2被告 懲役４年 2被告 求刑懲役6年 集団強姦致傷などの罪 福岡地裁 2007/01/30 　集団強姦致傷罪は、集団で強姦しようとしてもしなく、よって怪我をさせた場合、つまり、強姦行為が未遂の場合でも集団強姦未遂致傷罪ではなく、集団強姦致傷罪になります。 　表中に1件、3被告に執行猶予付き判決がありますが、未遂で従犯という罪が軽くなる場合の判決例です。それ以外は全て実刑判決ですし、法定刑も「無期又は6年以上の懲役」と、罪全体でも重い部類に属する罪ですので、基本的に集団強姦致傷罪で既遂の場合は、実刑判決が下りると考えられます。

更新日時： 2012年11月7日

公判関係

第一審　那覇地裁（鈴木秀行裁判長）　裁判員裁判 事件番号：　　　　　　　　　　｜傍聴券交付情報：那覇地方裁判所

日付 摘要 2013 02/26 初公判 （冒頭陳述、罪状認否）　両被告は大筋で起訴事実を認める。被告Aは「（事前には）2人で共謀はしていない。抵抗するのを押さえつけてもいない」と起訴事実を一部否認 02/27 第2回公判 （論告求刑、最終弁論）　検察は「動機は短絡的で身勝手きわまりない」などとし、被告Aに懲役１２年、被告Bに同１０年を求刑 03/01 第3回公判 （判決）　那覇地裁は、上等水兵の24歳被告Aに懲役10年、3等兵曹の23歳被告Bに懲役9年をそれぞれ言い渡し

※3月15日までに検察・弁護側共に控訴せず、16日午前0時判決確定

更新日時： 2013年3月18日

被告達の判決状況

仮称	氏名	罪名	第一審			控訴審		上告審
			求刑	判決	裁判所・日付	判決	裁判所・日付	判決	裁判所・日付
A	C．B．	集団強姦致傷などの罪	求刑懲役12年	懲役１０年	那覇地裁 2013/3/1	非控訴		-
B	S．D．	集団強姦致傷罪	求刑懲役10年	懲役９年	那覇地裁 2013/3/1	非控訴		-

更新日時： 2013年3月18日

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