殺人事件 まさかりの部屋
性教育のすすめ 殺人事件 性犯罪 裁判員裁判
殺人事件について 殺人事件、裁判員裁判、性犯罪のコンテンツで扱っている事件の一覧 少年殺人事件 死刑に関して 無期懲役刑に関して
殺人行為による罪と罰 殺人事件での量刑について 殺人事件・判例 罪名別判決例 殺人事件・判例 刑罰・審理別判決例 殺人事件・判例 関係別判決例

殺人事件について…

殺人事件、裁判員裁判、性犯罪のコンテンツで扱っている事件の一覧

地下鉄サリンなど オウムが関わった事件


罪に問われた事件

 松本サリンや地下鉄サリンなど多くの死傷者を出した事件については、その当時のメディアでも大々的に報道されていたので分かるのですが、実際にどういう犯罪行為が起きていたのかは、捜査の結果でしか分かりませんので、東京地裁での松本智津夫被告への論告要旨から事件名と被害死者数を挙げてあります。

 オウム真理教による一連の事件では189人が起訴されました。

東京地裁での松本智津夫被告への論告要旨(2003/04/24) 東京地裁での松本智津夫被告への判決要旨(2004/02/27)

事件名 被害死者数
田口修二さん殺害事件 1
坂本弁護士一家殺害事件 3
落田耕太郎さん殺害事件 1
松本サリン事件 7
富田俊男さん殺害事件 1
VX3事件 1
仮谷さん拉致事件 1
地下鉄サリン事件 12
自動小銃密造事件
サリンプラント殺人予備事件
滝本サリン事件




当初起訴された189人の最終判決の内訳


 2011年12月13日、遠藤誠一被告について、最高裁第1小法廷(金築誠志裁判長)は12日付けで判決訂正申立てを棄却する決定をし、起訴された被告の中で唯一判決が未確定だった被告の刑が確定した。これによって、一連の事件で起訴された信者など189人全員の判決が確定した(特別手配被疑者などは除く)。

死刑 無期懲役 有期懲役 執行猶予付 罰金 無罪
人数 13人 5人 80人 87人 3人 1人 189人
更新日時: 2011年12月13日




2012年に起訴された5人の判決の内訳


 2012年1月20日から9月24日まで、特別手配被疑者として手配されていた3人など計5人が、爆発物取締罰則違反や殺人、殺人未遂、犯人蔵匿などの罪で起訴されました。当初起訴された189人とは別に表を作っておきます。

死刑 無期懲役 有期懲役 執行猶予付 無罪
人数   1人 2人 1人 1人 5人
更新日時: 2015年7月27日




13人の死刑確定者
(死刑囚ごとに罪の対象となった事件の被害死者数が書いてあります。)


 死刑囚の収監場所は東京矯正管区の東京拘置所。刑場について・・・

氏名 主たる罪 死者数 第一審 控訴審 上告審
佐伯 一明 殺人 4 求刑死刑 死刑 東京地裁 1998/10/23 控訴棄却   東京高裁 2001/12/13 上告棄却 最高裁第1小法廷 2005/04/07
松本 智津夫 殺人 27 求刑死刑 死刑 東京地裁 2004/02/27 控訴棄却 東京高裁 2006/03/27
横山 真人 殺人 12 求刑死刑 死刑 東京地裁 1999/09/30 控訴棄却   東京高裁 2003/05/19 上告棄却 最高裁第2小法廷 2007/07/20
端本 悟 殺人 10 求刑死刑 死刑 東京地裁 2000/07/25 控訴棄却   東京高裁 2003/09/18 上告棄却 最高裁第2小法廷 2007/10/26
林 泰男 殺人 12 求刑死刑 死刑 東京地裁 2000/06/29 控訴棄却   東京高裁 2003/12/05 上告棄却 最高裁第2小法廷 2008/02/15
早川 紀代秀 殺人 4 求刑死刑 死刑 東京地裁 2000/07/28 控訴棄却   東京高裁 2004/05/14 上告棄却 最高裁第2小法廷 2009/07/17
豊田 享 殺人 12 求刑死刑 死刑 東京地裁 2000/07/17 控訴棄却   東京高裁 2004/07/28 上告棄却 最高裁第2小法廷 2009/11/06
広瀬 健一 殺人 12 求刑死刑 死刑 東京地裁 2000/07/17 控訴棄却   東京高裁 2004/07/28 上告棄却 最高裁第2小法廷 2009/11/06
井上 嘉浩 殺人 15 求刑死刑 無期懲役 東京地裁 2000/06/06 一審破棄 死刑 東京高裁 2004/05/28 上告棄却 最高裁第1小法廷 2009/12/10
新実 智光 殺人 26 求刑死刑 死刑 東京地裁 2002/06/26 控訴棄却   東京高裁 2006/03/15 上告棄却 最高裁第3小法廷 2010/01/19
土谷 正実 殺人 13 求刑死刑 死刑 東京地裁 2004/01/30 控訴棄却   東京高裁 2006/08/18 上告棄却 最高裁第3小法廷 2011/02/15
中川 智正 殺人 25 求刑死刑 死刑 東京地裁 2003/10/29 控訴棄却   東京高裁 2007/07/13 上告棄却 最高裁第2小法廷 2011/11/18
遠藤 誠一 殺人 19 求刑死刑 死刑 東京地裁 2002/10/11 控訴棄却   東京高裁 2007/05/31 上告棄却 最高裁第1小法廷 2011/11/21

※ 死刑がやむを得ない場合死刑執行方法

※ 控訴趣意書を期限内に出さなかったことによる控訴棄却決定
刑事訴訟法
第三百七十六条  控訴申立人は、裁判所の規則で定める期間内に控訴趣意書を控訴裁判所に差し出さなければならない。

第三百八十六条  左の場合には、控訴裁判所は、決定で控訴を棄却しなければならない。
一  第三百七十六条第一項に定める期間内に控訴趣意書を差し出さないとき。

 この控訴棄却決定の場合は、控訴審で審理をしていません。控訴審で審理をした上での判決に対してでないと上告できませんので、この決定によって刑が確定します。ただし、法により、この決定に対して特別抗告ができます。弁護側は特別抗告しましたが、2006年9月15日に最高裁第3小法廷が特別抗告を棄却して、第一審の死刑判決が確定しています。

 上告審で上告棄却された場合には、最高裁(上告)判決日から10日以内に訂正申立ができますので、訂正申立がない場合は、判決日から11日目に刑が確定し、訂正申立をした場合は、訂正判決日または訂正申立棄却日が刑確定日になります。
更新日時: 2011年11月21日




死刑判決が下りた被告達の役割

氏名 主な役割(裁判で認定) 関与事件での死者数
松本 智津夫 松本サリン事件、地下鉄サリン事件など13事件(殺人26人、監禁致死1人)の首謀者 27
新実 智光 坂本堤弁護士一家殺害事件の実行犯、サリンを散布した実行犯の送迎役など11事件に関与 26
中川 智正 坂本堤弁護士一家殺害事件、松本サリン事件、地下鉄サリン事件などに関与 25
遠藤 誠一 松本サリン事件の実行犯、地下鉄サリン事件の共同正犯 19
井上嘉浩 地下鉄サリン事件の総合調整役など 15
土谷 正実 地下鉄サリン事件共同正犯など 13
横山 真人 地下鉄サリン事件のサリン散布実行犯 12
林 泰男 地下鉄サリン事件のサリン散布実行犯 12
豊田亨 地下鉄サリン事件のサリン散布実行犯 12
広瀬 健一 地下鉄サリン事件のサリン散布実行犯 12
端本 悟 松本サリン事件の実行犯など 10
佐伯 一明 坂本堤弁護士一家殺害事件の実行犯など 4
早川 紀代秀 坂本堤弁護士一家殺害事件の実行犯など 4
更新日時: 2011年9月17日




共犯関係で複数の死刑囚がいる場合は・・・


 これまでの死刑執行では、共犯者がいる場合には、共犯者の刑が確定するまで刑の執行せず、共犯者の刑が全員確定した後、共犯者を同日執行してきました。つまり、共犯関係者の刑が確定しないことには死刑執行されてきませんでした。

 オウム関連事件では、控訴審までに死刑判決を受けた被告が13人いるのですが、2009年7月3日時点で、2005年4月7日の上告棄却以降5人の死刑が確定しているだけです。

 5被告の上告審での口頭弁論が本年中に予定されていますので、新たに5人の刑が確定すると思いますが、口頭弁論期日が決まっていない被告が3人います。13人目の被告は、2007年7月に控訴棄却されたばかりですから、上告審の判断が出るのは当分先になります。

 これまで通りに、共犯者の刑が確定するまで死刑執行しないのか? それとも、全員確定していなくても死刑執行があるのか? また、確定するまでに、どれくらいの年月を要するのか? など・・・ 疑問がありましたので、このページや、共犯関係で複数の死刑確定者が出ている事例のページが作ってあります。
更新日時: 2009年7月3日




13人全員の死刑が確定したら刑執行するのか?


 本件では189人が起訴され、13人に死刑判決が出ています。無期懲役判決以下の被告の裁判は全て終了し、未確定は上告中の2人だけとなっています。その2被告も口頭弁論期日が指定されたことにより、本年中に判決が確定する可能性が高くなりました。

 起訴された189人全員の刑が確定した場合、指名手配犯が3人いる状況で死刑囚の刑執行はあるのだろうか?を考えてみます。

 通常ならば、刑執行は共犯刑確定後、同日執行ですが、それは、共犯の主従関係とか判決に誤りが無い状態でないと死刑執行できないからに他ありません。

 本件の場合は189人が起訴されているため公判記録は膨大にあります。指名手配犯に関する供述も複数の被告から聴取出来ていると思われますし、無期懲役刑以下の受刑者も多く存在していますから、仮に死刑囚がいなくても、指名手配犯の公判維持は可能です。

 指名手配犯の問題については、仮に逮捕、起訴されたとしても、公判維持が可能ですから、指名手配犯が逮捕、起訴され、刑が確定するまで、刑執行を待つ必要はありません。また、死刑の可能性がある殺人事件の地下鉄サリン事件で指名手配されている2人の役割は、運転手役とサリン製造に関与と、事件の実行犯でもありません。実行犯でない以上、重くても無期懲役までですから、死刑囚の同日執行には影響しません。

 本件は、死者19名、負傷者6000名以上という無差別大量殺傷事件の松本サリン、地下鉄サリン事件や、坂本弁護士一家殺害事件など計13事件で被害死者数が27名になります。

 死刑制度廃止に前向きな議員でも、オウム事件が片付かない(死刑囚の刑の執行をしない)ことには、実際の死刑制度廃止には賛同できないという考えをもっている議員も多く存在します。

 仮に13人全員の死刑が確定したとしても、現状でも死刑執行命令書に署名しない法相が多い民主党・国民新党連立政権下での刑執行は無いでしょうが・・・ 本件は、戦後最悪の無差別大量殺傷事件ということなどから、死刑判決が下りている13人全員の死刑が確定したら、指名手配犯の逮捕、起訴を待つまでもなく、刑執行をするように思います。
更新日時: 2011年9月17日
追記

 2011年11月21日に最後の被告に対して上告審で棄却判決が下り、翌月の12月12日には判決訂正申立ても棄却になり、最後の被告の死刑判決が確定し、起訴された189人全員の判決が確定しました。

 判決が確定したら、言うまでもなく次は刑の執行に移ります。罰金額が確定すれば罰金を納付し、懲役刑が確定すれば懲役に服します。ただ、死刑だけは、いくら長い期間拘禁されていても刑に服したことにはなりません。実際に死刑を執行され、死ななければ刑に服したことにはなりません。

 共犯関係は同日執行、執行は概ね午前中ということを考えると、1刑場では2人くらいになってしまうので、共犯が3人以上の場合は、管轄拘置所に2人残し、2人を超える分につては他の拘置所に移送させ、同日執行に備えるということを前もってされています。

 本件では13人の確定死刑囚がいますので、東京拘置所だけでは物理的に不可能です。執行に備えるには、他の拘置所に移送する必要があります。

 2011年9月に、「死刑判決が下りている13人全員の死刑が確定したら、指名手配犯の逮捕、起訴を待つまでもなく、刑執行をするように思います」と私は書きましたが、法務省は12月12日に確定したことで、その月には、執行前準備の死刑囚の移送を検討していました。

 地下鉄サリン事件などで死刑が確定したオウム真理教の松本智頭夫死刑囚(57)ら13人は現在、東京拘置所に収容されています。このうち松本死刑囚ら数人を東京に残し、他のオウム死刑囚を刑場のある全国7か所の拘置所に移送し分散する計画を、法務省が去年の暮れに検討していたことがJNNの取材で明らかになりました。
 今年1月には全国の出先機関の担当者を集めた会議を開く予定でしたが、去年の大晦日に特別手配されていた平田信被告(47)が出頭、裁判で松本死刑囚らの出廷が求められる可能性が出てきたため、この移送計画はストップし、会議では別の議題が取り上げられました。
2012年10月6日 JNN

 実際には、その月の最後(大晦日)に特別手配被疑者の一人が出頭し、翌1月1日(元旦)に逮捕したため、死刑囚移送計画はストップしましたが、6月には残る2人も逮捕して特別手配被疑者が3人共起訴されましたので、いずれこれらの被告の裁判が開かれ、判決が確定していきます。

 特別手配被疑者だった3人の起訴状況からですと、地下鉄サリン事件でサリンを散布した豊田亨死刑囚の送迎役などをした高橋克也被告の罪責が重くなるだろうと推測できますが、他の確定死刑囚の役割と比較すると、重くても無期懲役かな?と感じます。

 ちなみに、死刑判決の場合は、他の事例と同様に確定まで少々時間がかかりますが、無期懲役以下の場合は、余程の理由が無い限り、仮に上告審までいったとしても、死刑事案と違って早く確定しています。
更新日時: 2013年3月13日




オウム真理教関係特別手配被疑者


地下鉄サリン事件 公証役場事務長拉致監禁致死事件
高橋克也容疑者(散布した豊田亨死刑囚の送迎役などの容疑)
菊地直子容疑者(サリン製造に関与などの容疑)
平田信容疑者(逃走車両運転手役などの容疑)
オウム真理教関係特別手配被疑者 - 警視庁

特別手配被疑者の公訴時効について

 1995年3月に起きた公証役場事務長拉致監禁致死事件や地下鉄サリン事件で起訴された被告の中には、全事件について起訴された松本智津夫死刑囚がいます。同死刑囚は、同年5月に逮捕され、その後、起訴されています。

 同死刑囚の初公判が同年10月に予定されていたことにより、特別手配被疑者の時効の進行は、遅くとも1995年10月には停止しています(刑事訴訟法第254条第2項)。

 また、これらの事件の共犯には、現在上告中で判決が確定していない被告(遠藤誠一被告、中川智正被告)がいます。共犯の刑が確定しないことには再度時効の進行を始めないため、時効の進行を停止したままになっています。

 両事件は、16年前の1995年の事件ですので、本来であれば、当時の傷害致死罪の7年、及び当時の殺人罪の時効期間の15年を過ぎているため時効が完成しているのですが、当時の刑事訴訟法の規定により時効の進行を停止したことで、殆どの期間を残しています。

 中川智正被告の口頭弁論が9月16日に済んでいますので、近い内に判決期日の指定がされるでしょうし、遠藤誠一被告の口頭弁論も29日に指定されていますので、仮に判決訂正申立をしたとしても、今年中には両被告の判決が確定することになると思います。

 当該事件の共犯関係者の判決確定後、例えば、地下鉄サリン事件であれば、両被告の判決が確定した場合に、公証役場事務長拉致監禁致死事件であれば、中川智正被告の判決が確定した場合に、停止している時効が再度進行をしだします。

 事件からずっと後の2010年に、時効期間が延長されたり、時効が廃止されたりして、法施行時時効未完成の事件には法を適用することになっていますが、刑事法では、被告にとって不利になる改正法(事後法)は適用しないという原則に反しているため、違憲の疑いがあります。

 なにしろ、法改正されて未解決事件の時効期間が延長されたとか、時効が廃止されたと思っていても、実際に、そういう事件の裁判で免訴判決や改正法について違憲判決が出たら終わりですから・・・ 改正前の法の規定で考えておいた方が無難だと思います。

 ちなみに、違憲の疑いについては、「殺人行為による罪と罰 公訴時効について」のページに書いてありますので、そちらでご確認ください。
更新日時: 2011年9月17日




特別手配被疑者全員を逮捕・起訴


平田信容疑者


 2011年12月31日午後11時50分頃、目黒公証人役場事務長拉致事件などに関与したとして、全国に特別手配されていたオウム真理教の容疑者を名乗る男が警視庁丸の内署に出頭した。

 2012年1月1日、警視庁捜査1課は指紋などから46歳容疑者と断定し、逮捕監禁致死容疑で逮捕した。1月10日未明、元信者を名乗る女性が弁護士に付き添われ大崎署に出頭。警視庁は、46歳容疑者をかくまったとして、犯人蔵匿容疑で、一緒に逃亡していた元信者、49歳容疑者を逮捕。東京地検は、1月20日、元教団幹部の46歳容疑者を逮捕監禁罪で起訴。同30日、元教団信者の49歳容疑者を犯人蔵匿罪で起訴した。

 1月31日、東京都杉並区のマンションで起きたオウム真理教による爆弾事件などに関与したとして、警視庁は、元教団幹部の46歳被告を爆発物取締罰則違反、火炎瓶処罰法違反(使用)容疑で再逮捕。2月20日、東京地検は、爆発物取締罰則違反などの罪で追起訴した。

 公証役場事務長事件 - 時事通信|マンション爆破事件 - 共同通信

菊地直子容疑者


 2012年6月3日、警視庁築地署捜査本部は、殺人などの容疑で特別手配中のオウム真理教元幹部の40歳女を潜伏先の相模原市内で発見し身柄を確保。警視庁本部に移送し逮捕した。同日、女と同居していた41歳男が神奈川県警大和署に出頭。翌4日、警視庁は男を犯人蔵匿容疑で逮捕した。

 6月24日、東京地検は40歳女を匿ったとして、41歳男を犯人蔵匿罪で起訴した。同日、警視庁は、猛毒の神経性VXガスを使って男性3人を殺傷した疑いがあるとして、殺人、殺人未遂容疑で、40歳女を再逮捕した。

 7月15日、警視庁は、1995年の東京都庁郵便物爆発事件について、殺人未遂、爆発物取扱罰則違反容疑で40歳女を再逮捕した。8月6日、東京地検は、東京都庁小包爆弾事件の殺人未遂と爆発物取締罰則違反のほう助罪で40歳女を起訴した。

 8月31日、地下鉄サリン事件とVXによる計3人の殺傷事件への関与を裏付ける十分な証拠がなかったとして、40歳女を不起訴処分(嫌疑不十分)とした。

潜伏していた神奈川県相模原市緑区城山の周辺地図

高橋克也容疑者


 2012年6月15日午前8時半頃、東京蒲田の漫画喫茶で「似ている男がいる」との通報。捜査員が急行すると、店内によく似た男がいた。同9時20分頃、捜査員は身柄を確保。男は高橋容疑者であることを認め、警視庁も指紋などから高橋容疑者と確認。警視庁は殺人などの容疑で54歳男を逮捕。7月6日、東京地検は、殺人、殺人未遂罪で元教団信者の男を起訴した。

 7月9日、警視庁は、1995年に東京都庁に届いた郵便小包が爆発した事件に関与した疑いがあるとして、54歳男を殺人未遂、爆発物取締罰則違反容疑で再逮捕。30日、東京地検は、殺人未遂、爆発物取扱罰則違反罪で54歳男を追起訴した。

 8月10日、猛毒のVXで男性3人を殺傷した事件で、警視庁は、殺人、殺人未遂容疑で54歳被告を再逮捕。VXを注射器で浴びせるなどして、教団がスパイと疑っていた大阪市淀川区の会社員男性(当時28)を殺害したほか、教団被害者の会の会長を殺害しようとしたとして、東京地検は、54歳男を、殺人、殺人未遂罪で追起訴した。(一人への殺人未遂については不起訴)

身柄が確保された東京都大田区西蒲田7丁目の周辺地図

 9月2日、目黒公証人役場事務長の当時68歳男性を拉致し死亡させた事件で、警視庁は54歳被告を逮捕監禁致死容疑で再逮捕。24日、目黒公証役場事務長監禁致死事件で、東京地検は、逮捕監禁致死、死体損壊罪で、54歳被告を追起訴した。

時系列
日付 摘要
2011 12/31 午後11時50分頃、特別手配被疑者を名乗る男が警視庁丸の内署に出頭
2012 01/01 未明、警視庁捜査1課は指紋などから46歳容疑者と断定。逮捕監禁致死容疑で逮捕
午前8時半頃、出頭した警視庁丸の内署から留置先の大崎署に車で移送
01/03 東京地裁は11日までの勾留を認める決定 (延長した場合、21日まで勾留可能)
01/04 警視庁は井上死刑囚らを任意で事情聴取
01/10 未明、元信者を名乗る女性が弁護士に付き添われ大崎署に出頭。警視庁は、犯人蔵匿容疑で49歳容疑者を逮捕
午後8時半すぎ、大阪府東大阪市川俣のマンションを家宅捜索
01/20 東京地検は、元教団幹部46歳容疑者を逮捕監禁罪で起訴
01/30 東京地検は、元教団信者の49歳容疑者を犯人蔵匿罪で起訴
01/31 警視庁は元教団幹部の46歳被告を爆発物取締罰則違反と火炎瓶処罰法違反の容疑で再逮捕
02/20 東京地検は、爆発物取締罰則違反、火炎瓶処罰法違反の罪で教団元幹部の46歳容疑者を追起訴
02/24 偽名を使って入手した健康保険証で通院したなどとして、警視庁は、詐欺容疑で49歳女を追送検
03/05 5日までに東京地検は、49歳女の詐欺容疑について起訴猶予処分とする
06/03 警視庁築地署捜査本部は、特別手配中の40歳女を潜伏先の相模原市内で発見、身柄を確保。本部に移送し地下鉄サリン事件での殺人などの容疑で逮捕
40歳女と一緒に住んでいた41歳男が、神奈川県警大和署に出頭
06/04 警視庁は、40歳女と同居していた41歳男を犯人蔵匿容疑で逮捕
06/15 警視庁は殺人などの容疑で54歳男を逮捕
06/24 東京地検は、40歳女を匿ったとして会社員の41歳男を犯人蔵匿罪で起訴
VXガスを使って男性3人を殺傷した疑いがあるとして、警視庁は殺人などの容疑で40歳女を再逮捕。東京地検はサリン事件の殺人・殺人未遂容疑について処分保留
07/06 東京地検は地下鉄サリン事件について54歳男を殺人、殺人未遂罪で起訴
07/09 警視庁は、54歳男を殺人未遂、爆発物取締罰則違反容疑で再逮捕
07/15 警視庁は、殺人未遂、爆発物取扱罰則違反容疑で、40歳女を再逮捕。東京地検はVX事件について処分保留
07/30 東京都庁で郵便物を爆発させた事件で、東京地検は、殺人未遂、爆発物取扱罰則違反罪で54歳男を追起訴
犯人蔵匿罪で起訴された41歳被告が無免許で車を運転していたとして、東京地検は道交法違反の罪で追起訴
08/06 東京地検は、東京都庁小包爆弾事件の殺人未遂と爆発物取締罰則違反のほう助罪で40歳女を起訴
08/10 猛毒のVXで男性3人を殺傷した事件で、警視庁は、殺人、殺人未遂容疑で54歳被告を再逮捕
08/31 VXを注射器で浴びせるなどして、教団がスパイと疑っていた大阪市淀川区の会社員男性(当時28)を殺害したほか、教団被害者の会の会長を殺害しようとしたとして、東京地検は、54歳男を、殺人、殺人未遂罪で追起訴
40歳女について、地下鉄サリン事件とVXによる計3人の殺傷事件への関与を裏付ける十分な証拠がなかったとして、不起訴処分(嫌疑不十分)。40歳被告への捜査終結
09/02 目黒公証人役場事務長の当時68歳男性を拉致し死亡させた事件で、警視庁は54歳被告を逮捕監禁致死容疑で再逮捕
09/24 目黒公証役場事務長監禁致死事件で、東京地検は、逮捕監禁致死、死体損壊罪で、54歳被告を追起訴。警視庁によるオウム事件の捜査終結
更新日時: 2013年3月13日




2012年に起訴された被告達の起訴状況

被告
高橋克也 54 殺人、殺人未遂、爆発物取締罰則違反(爆発物使用)、逮捕監禁致死、死体損壊罪
平田信 47 爆発物取締罰則違反(爆発物使用)、逮捕監禁、火炎瓶処罰法違反(使用)罪
菊地直子 40 殺人未遂、爆発物取締罰則違反ほう助罪
h.takahashi 41 犯人蔵匿、道交法違反(無免許運転)罪
a.saito 49 犯人蔵匿罪

参考法規
罪名 該当法 法定刑 量刑例
殺人罪 刑法第199条 死刑、無期、3年以上の懲役 主たる罪が殺人罪の場合

殺人未遂の場合

爆発物取締罰則違反
激発物破裂罪の場合
殺人未遂罪 刑法第203条
爆発物取締罰則違反(爆発物使用)罪 爆取第1条 死刑、無期、7年以上の懲役(禁固)
逮捕監禁致死罪 刑法第221条 2年以上の有期懲役
逮捕監禁罪 刑法第220条 3月以上7年以下の懲役
火炎瓶処罰法違反(使用)罪 処罰法第2条 7年以下の懲役
死体損壊罪 刑法第190条 3年以下の懲役
犯人蔵匿罪 刑法第103条 2年以下の懲役、20万円以下の罰金
刑法 (1995年の事件当時の刑法の規定)

(殺人)
第百九十九条  人を殺した者は、死刑又は無期若しくは三年以上の懲役に処する。

(未遂罪)
第二百三条  第百九十九条及び前条の罪の未遂は、罰する。

(逮捕及び監禁)
第二百二十条 不法に人を逮捕し、又は監禁した者は、三月以上七年以下の懲役に処する。

(逮捕等致死傷)
第二百二十一条  前条の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。

(傷害致死)
第二百五条  身体を傷害し、よって人を死亡させた者は、二年以上の有期懲役に処する。

(死体損壊等)
第百九十条  死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、三年以下の懲役に処する。

(懲役)
第十二条 懲役は、無期及び有期とし、有期懲役は、一月以上十五年以下とする。

(有期の懲役及び禁錮の加減の限度)
第十四条 有期の懲役又は禁錮を加重する場合においては二十年にまで上げることができ、これを減軽する場合においては一月未満に下げることができる。

爆発物取締罰則

(爆発物使用)
第一条 治安ヲ妨ケ又ハ人ノ身体財産ヲ害セントスルノ目的ヲ以テ爆発物ヲ使用シタル者及ヒ人ヲシテ之ヲ使用セシメタル者ハ死刑又ハ無期若クハ七年以上ノ懲役又ハ禁錮ニ処ス

火炎びんの使用等の処罰に関する法律

(火炎びんの使用)
第二条 火炎びんを使用して、人の生命、身体又は財産に危険を生じさせた者は、七年以下の懲役に処する。
刑法(現行法)

(犯人蔵匿等)
第百三条 罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者を蔵匿し、又は隠避させた者は、二年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。
更新日時: 2013年3月13日




2012年に起訴された被告達の公判関係
(高橋克也被告以外)


a.saito被告 懲役1年2月確定
日付 摘要
2012 03/06 第一審 初公判 (罪状認否、冒頭陳述、論告求刑、最終弁論) 被告は「その通りです。間違いありません」と起訴事実を認める。検察側は懲役2年を求刑し、弁護側は執行猶予を求めて結審
03/27 第2回公判 (判決) 東京地裁(吉村典晃裁判長)は、被告に対して懲役1年2月を言い渡し
04/05 49歳被告の弁護側は東京地裁判決を不服として控訴
06/29 控訴審 初公判 (冒頭陳述、被告人質問) 弁護側は「量刑が重すぎる」として1審判決の破棄などを求める
07/20 第2回公判 (判決) 東京高裁(若原正樹裁判長)は「刑事責任は到底軽視できない」として、懲役1年2月とした一審判決を支持、弁護側の控訴を棄却

h.takahashi被告 有罪判決確定
日付 摘要
2012 10/18 第一審 初公判 (罪状認否、冒頭陳述、論告求刑、最終弁論) 被告は起訴事実を認める。検察側は懲役1年6カ月を求刑し、弁護側は「反省している」と執行猶予付きの判決を求めて即日結審
11/22 第2回公判 (判決) 東京地裁(近藤宏子裁判長)は、被告に対して懲役1年6月、執行猶予5年(求刑懲役1年6月)を言い渡し 裁判長は「菊地被告の逃亡に関して、高橋被告が果たした役割が殊更に大きいとまではいえない」として、執行猶予付きの判決を言い渡し

m.hirata被告 懲役9年確定
爆発物取締罰則違反、逮捕監禁などの罪 裁判員裁判
日付 摘要
2014 01/16 第一審 初公判 (罪状認否、冒頭陳述)  被告は「まず仮谷さん事件に関して、認識の共有はなかったです。(事件現場の)芦花公園で見張り役はしましたが、その後のことは知りません」、「被害者と遺族に、おわび尽くせぬ苦痛を与え、大変申し訳なく思っています」、「次に爆発物事件ですが、指示や打ち合わせといったもの自体、存在しませんでした。火炎瓶事件については、起訴状の通りです」と、起訴事実の一部を否認
02/27 第20回公判 (論告求刑、最終弁論) 検察側は論告で「17年間も逃亡生活を続けた被告の行動は身勝手。依然として不合理な弁解を続け、事件と真正面から向き合っておらず、刑事責任は重い」と非難し、懲役12年を求刑
03/07 第21回公判 (判決) 東京地裁(斉藤啓昭裁判長)は、被告に対して懲役9年を言い渡し
12/16 控訴審 初公判 (冒頭陳述、弁論) 東京高裁(八木正一裁判長)は、弁護側が請求した豊田亨(46)、広瀬健一(50)両死刑囚の証人採用を認めず、即日結審
2015 03/04 第2回公判 (判決) 東京高裁は、一審東京地裁判決を支持し、被告の控訴を棄却
03/17 49歳被告は、東京高裁判決を不服として最高裁に上告
2016 01/13 上告審 最高裁第3小法廷は上告を棄却
01/26 最高裁第3小法廷(岡部喜代子裁判長)が、13日の上告棄却決定に対する平田被告の異議申し立てを退けた

n.kikuchi被告
殺人未遂、爆発物取締罰則違反ほう助罪 裁判員裁判
日付 摘要
2014 05/08 第一審 初公判 (罪状認否、冒頭陳述)  
06/09 第15回公判 (論告求刑、最終弁論) 検察側は「事件に積極的に関与した後、17年間逃亡して社会に不安を与えた。刑事責任は重大だ」として懲役7年を求刑
06/30 第16回公判 (判決) 東京地裁(杉山慎治裁判長)は、被告に対して懲役5年を言い渡し。裁判長は「運んだ薬品が多くの人の殺傷に使われる危険性を認識していた。爆弾による無差別攻撃に大きく貢献した責任は重い」として、懲役5年の判決を言い渡し
2015 05/13 控訴審 初公判 (冒頭陳述) 弁護側は改めて無罪を主張し、「(運搬した薬品が)人を殺傷する事件に使われるとの認識はなかった」と訴える
07/03 第2回公判 (被告人質問)
09/02 第3回公判 (最終弁論)
11/27 第4回公判 (判決) 東京高裁(大島隆明裁判長)は1審判決を破棄し、無罪を言い渡し
12/09 東京高検は最高検と協議したうえで、無罪判決を不服として最高裁に上告

 2017年12月25日付けで、最高裁第1小法廷(池上政幸裁判長)は検察側の上告を棄却する決定をした。
更新日時: 2019年3月8日




高橋克也被告の公判関係

第一審 東京地裁(中里智美裁判長) 裁判員裁判

事件番号:平成24年合(わ)第131号等|傍聴券交付情報:東京地方裁判所
日付 摘要
2015 1/16 初公判 (冒頭陳述) 起訴された5事件全体について検察、弁護側が冒頭陳述
1/19 第2回公判 (証人尋問) 元教団幹部の中村昇受刑者(48)と、教団反主流派「ひかりの輪」代表の上祐史浩氏(52)がそれぞれ検察側、弁護側証人として出廷
1/20 第3回公判 (冒頭陳述、証人尋問) VXガス襲撃事件について 事件で重傷を負った永岡さんが証人出廷
1/21 第4回公判 (証人尋問) 元教団幹部井上嘉浩死刑囚(45)が証人出廷
1/22 第5回公判 (証人尋問) 元教団幹部中川智正死刑囚(52)が証人出廷
1/23 第6回公判 (証人尋問) VX襲撃2事件の現場指揮役だった新実智光死刑囚(50)が証人出廷
1/26 第7回公判 (証人尋問) VXガス事件の実行グループの一員だった元信者の男性(49)が証人出廷
1/27 第8回公判 (証人尋問) VXガス事件で実行役を務めた元信者山形明受刑者(49)が証人出廷
1/29 第9回公判 (冒頭陳述、証人尋問) 目黒公証役場事務長監禁致死事件について 被害者の仮谷清志さんの長男、実さん(54)が証人出廷
1/30 第10回公判 (証人尋問) 元教団幹部中村昇受刑者(48)が証人出廷
2/02 第11回公判 (証人尋問) 元教団幹部井上嘉浩死刑囚(45)が証人出廷
2/03 第12回公判 (証人尋問) 元教団幹部中川智正死刑囚(52)が証人出廷
2/05 第13回公判 (証人尋問) 元教団幹部林郁夫受刑者(68)が証人出廷
2/06 非公開 (証人尋問) 
2/09 第14回公判 (証人尋問) 公証役場事務長拉致事件で運転手役を務めた元信者の男性(49)が証人出廷
2/10 第15回公判 (証人尋問) 平田信被告(49)が証人出廷
2/13 第16回公判 (冒頭陳述、罪状認否) 地下鉄サリン事件について 検察側は「車の調達や運転手役で特に重要な役割を担い、サリン散布の計画も説明されていた」と指摘。弁護側は「サリンをまくとは知らされていなかった」と無罪を主張
2/16 第17回公判 (証人尋問) 元教団幹部広瀬健一死刑囚(50)が証人出廷
2/17 第18回公判 (証人尋問) 元教団幹部林(小池に改姓)泰男死刑囚(57)が証人出廷
2/18 第19回公判 (証人尋問) 元教団幹部新実智光死刑囚(50)が証人出廷
2/19 第20回公判 (証人尋問) 元教団幹部中川智正死刑囚(52)が証人出廷
2/20 第21回公判 (証人尋問) 元教団幹部井上嘉浩死刑囚(45)が証人出廷
2/23 非公開 (証人尋問) 元教団幹部豊田亨死刑囚(47)の証人尋問を東京拘置所で実施
2/25 第22回公判 (証人尋問) 元教団幹部林郁夫受刑者(68)が証人出廷
2/26 第23回公判 (証人尋問) 地下鉄サリン事件で送迎役だった北村浩一受刑者(47)と外崎清隆受刑者(51)が証人出廷
3/02 第24回公判 (証人尋問) 元信者山形明受刑者(49)が証人出廷
3/03 第25回公判 (証人尋問) 元信者の平田信被告(49)ら2人が証人出廷 弁護側は、公判前整理手続きで却下された元教祖の麻原彰晃死刑囚(60)の証人尋問を改めて請求
3/06 第26回公判 (冒頭陳述、罪状認否、証人尋問) 東京都庁爆発物事件について 検察側は、被告が起爆装置の電気回路を作製し、中身をくりぬいた書籍にセットして爆発物を完成させたと指摘。「威力を熟知していたので、郵便ポストに投函する役割を嫌がった」と述べる。 被害者の内海さんが証人出廷
裁判長は元代表松本智津夫死刑囚(60)の証人尋問を「必要性がない」と却下
3/10 第27回公判 (証人尋問) 元教団幹部小池(旧姓・林)泰男死刑囚(57)が証人出廷
3/11 第28回公判 (証人尋問) 元教団幹部中川智正死刑囚(52)が証人出廷
3/12 第29回公判 (証人尋問) 元教団幹部井上嘉浩死刑囚(45)が証人出廷
3/16 第30回公判 (証人尋問) 爆発物の専門家2人が証人出廷
3/17 第31回公判 (証人尋問) 宗教学者2人が証人出廷
3/19 第32回公判 (証人尋問、証拠調べ) マインドコントロールに詳しい教授(社会心理学)が証人出廷
3/23 第33回公判 (被告人質問) 入信の経緯や起訴された事件について
3/24 第34回公判 (被告人質問) 仮谷さんが死亡したことについて 約17年の逃亡生活について
3/25 第35回公判 (被告人質問) 地下鉄サリン事件について
3/26 第36回公判 (被告人質問) 被害者遺族が被告に直接質問
3/31 第37回公判 (論告求刑) 検察側は「被告の責任は極めて重大だが、従属的側面があることも認めざるを得ない」として、無期懲役を求刑
4/01 第38回公判 (最終弁論、最終意見陳述) 地下鉄事件について、弁護側は改めて無罪を主張。被告は最終意見陳述で「一連の事件で自分ができることは何なのかと回答を出すために、事実と向き合い日々考えることが今必要だと思う」と述べて結審
4/30 第39回公判 (判決) 東京地裁(中里智美裁判長)は、求刑通り無期懲役の判決を言い渡し
2015年5月1日付けで、57歳被告は、求刑通り無期懲役とした東京地裁判決を不服として、東京高裁に控訴

控訴審 東京高裁(栃木力裁判長)
日付 摘要
2016 7/11 初公判 (冒頭陳述、弁論) 弁護側は改めて「サリンをまくとは知らなかった」と無罪を主張し、即日結審
9/07 第2回公判 (判決) 東京高裁(栃木力裁判長)は、「1審の判断に裁量の逸脱はなかった」として、58歳被告の弁護側控訴を棄却
リンク:時事通信|産経新聞
2016年9月16日、58歳被告の弁護側は判決を不服として最高裁に上告

上告審 最高裁第2小法廷(菅野博之裁判長)
2018年1月18日付けで、最高裁第2小法廷(菅野博之裁判長)は、59歳被告の上告を棄却する決定をした。教団による一連の事件の刑事裁判は、元教祖、松本智津夫死刑囚が逮捕された1995年5月から約23年を経て全て終結。
更新日時:
2019年3月8日




2012年に起訴された被告達の判決状況

被告 求刑 判決 裁判所 判決日 備考
a.saito 求刑懲役2年 懲役1年2月 東京地裁 2012/03/27 弁護側控訴
控訴棄却 東京高裁 2012/07/20 確定
h.takahashi 求刑懲役1年6月 懲役1年6月(5) 東京地裁 2012/11/22 確定
m.hirata 求刑懲役12年 懲役9年 東京地裁 2014/03/07 弁護側控訴
控訴棄却 東京高裁 2015/03/04 弁護側上告
上告棄却 最高裁第3小法廷 2016/01/13 確定
n.kikuchi 求刑懲役7年 懲役5年 東京地裁 2014/06/30 弁護側控訴
一審破棄 無罪 東京高裁 2015/11/27 検察側上告
上告棄却 最高裁第1小法廷  2017/12/25 確定
k.takahashi 求刑無期懲役 無期懲役 東京地裁 2015/04/30 弁護側控訴
控訴棄却 東京高裁 2016/09/07 弁護側上告
上告棄却 最高裁第2小法廷 2018/01/18 確定
更新日時: 2019年3月8日




死刑囚7人を別の拘置所に移送

 法務省は2018年3月14日から15日にかけて、死刑囚13人のうち7人について、東京拘置所から別の5ヶ所の拘置所に移送した。

  移送されたのは、中川智正(55)、新実智光(54)、小池(旧姓・林)泰男(60)、早川紀代秀(68)、井上嘉浩(48)、横山真人(54)、宮前(旧姓・岡崎)一明(57)の各死刑囚。
更新日時:
2019年3月8日




死刑執行

 2018年7月6日、法務省は一連のオウム真理教事件に関与して殺人などの罪に問われ、死刑が確定していた教団元幹部の死刑囚7人の刑を東京、大阪、広島、福岡の4拘置施設で執行した。6日に刑が執行されたのは、松本智津夫(63)、遠藤誠一(58)、土谷正実(53)(以上、東京拘置所)、新実智光(54)、井上嘉浩(48)(以上、大阪拘置所)、中川智正(55)(広島拘置所)、早川紀代秀(68)(福岡拘置所)の各死刑囚。

 同年7月26日、法務省は一連のオウム真理教事件に関与して殺人などの罪に問われ、死刑が確定していた教団元幹部の死刑囚6人の刑を東京、名古屋、仙台の3拘置施設で執行した。26日に刑が執行されたのは、端本悟(51)、豊田亨(50)、広瀬健一(54)(以上、東京拘置所)、岡崎(宮前に改姓)一明(57)、横山真人(54)(以上、名古屋拘置所)、林(小池に改姓)泰男(60)(仙台拘置支所)の各死刑囚。
更新日時:
2019年3月8日



殺人事件、裁判員裁判、性犯罪のコンテンツで扱っている事件の一覧


殺人事件について 殺人事件、裁判員裁判、性犯罪のコンテンツで扱っている事件の一覧 少年殺人事件 死刑に関して 無期懲役刑に関して
殺人行為による罪と罰 殺人事件での量刑について 殺人事件・判例 罪名別判決例 殺人事件・判例 刑罰・審理別判決例 殺人事件・判例 関係別判決例
まさかりの部屋
性教育のすすめ 殺人事件 性犯罪 裁判員裁判
Copyright(C) 2008-2019 masaki All Rights Reserved.